■ 浜口隆則の経営論 Vol.10:公私のケジメ ■
良い時には、公私のケジメをつけないといけない。
悪い時には、公私のケジメなどあったものではない。
経営者は、そんな職業だ。
例えば、借り入れをする時や何かの契約をする時、
経営者は、連帯保証人として
個人保証をさせられることが多い。
本来、会社という法人と個人は別の存在である。
すべてを個人保証していたら、法人の意味はなくなる。
しかし、現実的には、そうではない。
経営者は個人として、すべての責任を負わされる。
これは、公私混同だ。
だからといって、経営者にとって有利な点で、
公私混同をするべきではない。
公私のケジメが出来ていない会社には、
社長個人はラクかもしれないが、
2つの大きなマイナスが生じる。
そして、この2つの影響で潰れる会社は多い。
1)社員の士気が落ちる
2)どんぶり勘定になって資金繰りが見えなくなる
会社の所有者は、あなたかもしれない。
しかし会社は多くの人と関わりを持って
存在している「公器」でもある。
公私混同をしていないか?
会社を「私器」にしていないか?
会社は「公器」。
それくらいに考えられる経営者が、うまくいく。
― 浜口隆則・著『社長の仕事』より