■ 浜口隆則の経営論 Vol.15:商売の肯定 ■
残念ながら、商売をすることが、そのような文脈で語られることがある。
そういった社会の文脈が正しいとは限らない。それは歴史が証明している。
しかし、人は知らず知らずの間に、影響を受けている。
それは、経営者も例外ではない。
実は、多くの人が経営で成功できない根源的な理由は、
【商売=卑しいこと】というマインドセットにあることが多い。
いくら経営者が優秀であっても、いくらビジネスが有望でも、
自分のやっていることが卑しいことだと感じていたら、
その行為を続けることは、難しい。
その行為にすべての情熱をぶつけることは、難しい。
それは、重たいバーベルを持ちながらマラソンをするようなものだ。
すぐに、疲弊してしまう。
商売をすることに対する卑しい気持ちや引け目がないか?
社会の文脈に流されていないか?
自分に聞いてみよう。そして、よく考え直してみよう。
そうすれば気付くはずだ。
「商売=人の役に立つこと」「商売=人に喜ばれること」だと。
商売を肯定的に捉え直すことが出来たら、すべてが変わり始める。
― 浜口隆則・著『社長の仕事』より