■ 浜口隆則の経営論 Vol.5:残り99%の自覚 ■
数千人という経営者を見てきて、分かったことがある。
それは、成功できる力を最初からフルで持っている人は、
全体の【1%】しかいないという事実だ。
つまり、残りの【99%】は、
その状態のままで経営しても成功することは出来ない。
実際、新しく生まれた会社は10年で約90%が舞台から去っていく。
そして、残った10%の会社の中で安定した利益体質を持てるのは、
3、4社しかない。
厳しいが、これが現実。
しかし、多くの経営者は、この現実を直視していない。
そして、自分は上位1%の人間だと考えている。
だから、失敗する。
なぜなら、そう考える経営者は必要な努力をしなくなるからだ。
自分を変化・成長させようとする強い動機を持たなくなるからだ。
そのような経営者が継続できるほど、経営は甘くない。
だから、せめて10年継続できる経営者になるまでは、
「自分は未熟である」
そういう自覚を大切にしよう。
― 浜口隆則・著『社長の仕事』より