「若者に元気がない」
本当に様々なところで、
この話題を耳にします。
たしかに、新入社員だけでなく、
小学生から大学生まで
なんだか元気がないように見えます。
でもいったい、
その原因は何なのでしょうか?
先日、
その理由「かもしれない」ものに
出会いました。
今回はそんな、
若者とモチベーションに関するお話です。
1.全員がイキイキとしている組織!?
「全ての若者の目が輝いている組織」
そんな組織が、存在します。
しかも、そこかしこに、たくさん。
いったい、
どんな組織だと思いますか?
・・・。
正解は「未開地域」の村落。
未開地域とは、アマゾンの奥地など、
まだ近代文明の影響が薄い地域のこと。
そうした地域では、
元気がない若者は皆無なのだそう。
全員が目をキラキラと輝かせて、
日々を過ごしていると言います。
でも、
いったい何でなのでしょう?
その理由として、
面白い仮説と出会いました。
それは・・・
「不確実性が高いから」
というもの。
僕は思わず「なるほど!」と
膝を打ってしまいました。
未開地域では、
毎日が変化に富んでいます。
食べるものも、生活に必要なものも、
森の中に採りに行かなければなりません。
「今日は何が採れるか」
「どんな危険と出会うか」
森の中に入ってみないと、わかりません。
そうした「不確実性」の中に居るから、
若者の目が輝くと言うのです。
たしかに日本は、真逆の環境です。
日々の生活は「予定調和」な部分が多く、
毎日が決まった型の繰り返し。
こういった環境が、
若者から元気を奪っていく・・・。
たしかに、
思い当たる節が多いですよね。
そして、
この仮説は「会社組織」についても、
当てはまるように思うのです。
2.元気の ある組織 × ない組織
たしかに「元気のある組織」には、
「不確実性」があるように見えます。
真っ先に思い浮かぶのはベンチャー企業。
ベンチャー企業は日々、
ものすごい速度で変化していきます。
「明日どうなるか?」もわからない。
その代わり、
商品・サービスも、売り方も、
仕事の仕方も、自分たちで工夫して、
どんどん「変えて」いくことができます。
そういった組織では
メンバーが皆、キラキラと目を輝かせて、
イキイキと働いていることが多いもの。
一方で「元気がない組織」には、
「予定調和」があるように見えます。
真っ先に頭に思い浮かぶのは大企業。
大企業ではルーティン(繰り返し)業務が
大半を占めています。
「明日もきっと、こんな感じ」が
予測できてしまう。
そういった組織ではメンバーの目は輝かず
元気がないことが多い。
つまり「ルーティン化」した瞬間から、
人の元気は失われていくのです。
私たちは「変わり続ける組織」を
つくらなくてはなりません。
でも、いったい、どうやって?
そこには心強い
「2つの武器」があるのです。
3.若者の目を輝かせる、2つの武器
「変わる」ということは、
組織を運営する側にとって、怖いもの。
「コントロールが
できなくなってしまうのでは?」
「自分たちの強みや持ち味が、
失われてしまうのでは?」
「自分が望まない変化」が起きることを
恐れてしまうのです。
だから私たちは「2つの武器」を使って
「健全な変化」が起きる環境を
つくっていく必要があります。
その2つの武器は、こちら。
【健全な変化を生む「2つの武器」】・・
①「軸」をつくる、ミッション
②「継続」を生む、アップグレード
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<①「軸」をつくる、ミッション>
ミッションは会社に「軸」をつくります。
それが変化に「方向性」を生むのです。
ミッションは「コンパス」。
会社が進むべき方向性を示してくれます。
しかしそこには、
具体的な道筋は記されていません。
コンパスに沿って「どう進むか」は、
メンバー決められるのです。
だから、
ミッションが浸透している組織は、
メンバーがイキイキとしています。
そういった組織では、
「ミッションの達成」を第一に考え、
そのためであれば、仕事の仕方や、
商品内容を改良できる。
工夫を積み重ねながら日々、
変化できるから、
皆がイキイキするのです。
<②「継続」を生む、アップグレード>
組織体制や仕事の割振りに対しても、
気を配る必要があります。
人は、任された役割に慣れてしまうと
モチベーションを感じなくなります。
(仕事に習熟するほど
「不確実性が減る」とも言えます。)
仕事を任せる側からすると
「慣れてきたから、このままお願い!」
と言いたくなってしまいます。
しかし私たちは
「仕事に慣れてきたな」と思ったら、
より難しい仕事/新しい仕事を
任せていく必要があるのです。
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「不確実性」が、人の目を輝かせる。
この仮説は私たちに、
様々なヒントを与えてくれます。
「予定調和」が組織に蔓延していないか?
ぜひ、確認してみてください。
ライター:黄塚 森