会社の将来を一身に背負い、経営者として孤独な戦いを続ける中で、

「自分の経営は本当に正しいのだろうか」
「もしかしたら、自分が会社をダメにしているのではないか」
と、強い不安に駆られることはありませんか。

この記事では、多くの経営者が陥りがちな「ダメな社長」の特徴を25個のチェックリスト形式で具体的に解説します。
これは、あなたを評価するためのものではありません。ご自身の現状を客観的に把握し、会社をより良い方向へ導くための改善のきっかけとしてご活用いただくためのものです。

目次
  1. 1.ダメな社長の25の特徴【自己診断チェックリスト】
  2. 【人間性・スタンス】編
    1. 1. 感情の起伏が激しい
    2. 2. 失敗を部下のせいにする
    3. 3. 過去の成功体験に固執する
    4. 4. 手柄を独り占めする
    5. 5. YESマンで周りを固める
    6. 6. 新しいことを学ばない
    7. 7. 公私混同が激しい
    8. 8. 約束を守らない
  3. 【意思決定・実行力】編
    1. 1. ビジョンを語れない
    2. 2. 会社の数字を把握していない
    3. 3. 決断が遅い、先延ばしにする
    4. 4. 思いつきで行動する
    5. 5. 指示が曖昧で精神論が多い
    6. 6. 細かい部分まで口を出す
    7. 7. 自分だけがルールを守らない
  4. 【組織運営・コミュニケーション】編
    1. 1. 部下の話を聞かない
    2. 2. 権限を委譲できない
    3. 3. 評価基準が曖昧
    4. 4. 長時間労働を良しとする
    5. 5. 「家族的」という言葉を多用する
    6. 6. 優秀な社員が辞めていく
    7. 7. 会議で自分ばかり話す
    8. 8. 社員の悪口を言う
    9. 9. ハラスメントへの意識が低い
    10. 10. 誰にも相談しない
  5. 2.ダメな社長になってしまう3つの根本原因
    1. 2-1. 原因1:経営者特有の「孤独」
    2. 2-2. 原因2:過去の成功体験への固執
    3. 2-3. 原因3:客観的なフィードバック不足
  6. 3.ダメな社長から脱却するための具体的な改善策3選
    1. 3-1. 対策1:外部の視点を取り入れ、客観性を担保する
    2. 3-2. 対策2:経営を学び続ける
    3. 3-3. 対策3:組織の現状を正しく把握する(ヒアリングの実施)
  7. まとめ:理想の社長に近づくために

1.ダメな社長の25の特徴【自己診断チェックリスト】

まずは、ご自身に当てはまる項目がないか客観的にチェックしてみましょう。一つでも当てはまる項目があれば、それは改善のチャンスです。

【自己診断ツール】社長の特徴25選

会社の将来を一身に背負い、経営者として孤独な戦いを続ける中で、「自分の経営は本当に正しいのだろうか」と、強い不安に駆られることはありませんか。
このツールは、多くの経営者が陥りがちな特徴を25個のチェックリスト形式で具体的に解説します。 ご自身の現状を客観的に把握し、改善のきっかけとしてご活用ください。

【人間性・スタンス】編

1. 感情の起伏が激しい

社長の気分次第で方針がころころ変わると、社員は何を信じていいか分からなくなり、組織に混乱と不信感が生まれます。

2. 失敗を部下のせいにする

問題が起きたとき、原因を分析せずに特定の社員の責任にするのは危険です。社員は挑戦を恐れるようになり、組織は硬直化します。

3. 過去の成功体験に固執する

かつての成功法則が、現在の市場で通用するとは限りません。「昔はこうだった」という考えは、会社の変化への対応を遅らせる原因になります。

4. 手柄を独り占めする

プロジェクトの成功をすべて自分の手柄にしてしまうと、社員のモチベーションは著しく低下します。

5. YESマンで周りを固める

耳の痛い意見を遠ざけ、自分の意見に同調する社員ばかりを重用すると、客観的な経営判断ができなくなります。

6. 新しいことを学ばない

市場やテクノロジーが目まぐるしく変化する現代において、経営者が学びを止めると、会社は時代に取り残されてしまいます。

7. 公私混同が激しい

会社の経費を私的に利用したり、個人的な感情で人事評価を行ったりすると、社員の信頼を失い、組織の規律が乱れます。

8. 約束を守らない

社員との小さな約束や、決めたルールを守らない社長を、誰も信頼しません。

【意思決定・実行力】編

1. ビジョンを語れない

会社がどこへ向かっているのか、何を目指しているのかを具体的に語れないと、社員は同じ方向を向いて力を発揮することができません。

2. 会社の数字を把握していない

売上や利益はもちろん、キャッシュフローといった会社の現状を示す数字を把握せずに、的確な経営判断は下せません。

3. 決断が遅い、先延ばしにする

重要な決断を先延ばしにすると、ビジネスチャンスを逃す原因になります。決断は経営者の最も重要な仕事の一つです。

4. 思いつきで行動する

十分な分析や計画なしに、思いつきで新規事業を始めたり方針転換したりすると、現場は混乱し、リソースを無駄にする結果になりがちです。

5. 指示が曖昧で精神論が多い

「とにかく頑張れ」「気合で乗り切れ」といった精神論ばかりでは、社員は何をすべきか分からず、具体的な行動につながりません。

6. 細かい部分まで口を出す

社員の業務の細部にまで過度に介入するマイクロマネジメントは、社員の自主性を奪い、成長の機会を妨げます。

7. 自分だけがルールを守らない

自らが定めた就業規則やルールを守らない社長に、社員はついていきません。

【組織運営・コミュニケーション】編

1. 部下の話を聞かない

現場からの報告や提案に真摯に耳を傾けないと、問題の発見が遅れたり、有益なアイデアを逃したりします。

2. 権限を委譲できない

「自分がやった方が早い」と考え、社員に任せられないと、社長自身の負担が増えるだけでなく、次世代のリーダーが育ちません。

3. 評価基準が曖昧

成果や能力ではなく、社長の好き嫌いで評価が決まるような組織では、社員の間に不公平感が生まれ、全体の士気が下がります。

4. 長時間労働を良しとする

「長く働くことが美徳」という価値観を押し付けると、社員は疲弊し、生産性はかえって低下します。

5. 「家族的」という言葉を多用する

「うちは家族だから」という言葉を、残業代の未払いや過度なプライベートへの介入の言い訳に使うのは問題です。

6. 優秀な社員が辞めていく

成長機会の不足や不当な評価制度などにより、優秀な人材が次々と辞めていくのは、組織が健全でない証拠です。

7. 会議で自分ばかり話す

社長が一人で話し続け、社員から意見が出ない会議は、何も生み出しません。

8. 社員の悪口を言う

他の社員の前で特定の社員の悪口を言うと、組織全体の人間関係が悪化し、心理的安全性が損なわれます。

9. ハラスメントへの意識が低い

パワハラやセクハラに対する認識が甘く、そのような行為を容認する会社の未来は暗いでしょう。

10. 誰にも相談しない

すべての問題を一人で抱え込み、誰にも相談しないと、客観的な視点を失い、誤った判断を下すリスクが高まります。

2.ダメな社長になってしまう3つの根本原因

多くの特徴に当てはまってしまったとしても、それはあなた一人の能力だけの問題ではありません。経営者という立場がもたらす構造的な原因が存在します。

2-1. 原因1:経営者特有の「孤独」

経営者は、最終的な意思決定を一人で行うため、本質的に孤独な立場です。社員や家族にさえ打ち明けられないプレッシャーを抱え続けることで、客観的な判断力を失い、疑心暗鬼になったり、感情的になったりするなど、人間性やスタンスを歪ませる原因となります。

2-2. 原因2:過去の成功体験への固執

創業期や成長期に成功を収めた体験は、経営者にとって大きな自信となります。しかし、市場や顧客のニーズが変化した現在では、その成功体験が通用しないことも少なくありません。過去のやり方に固執するあまり、新しい挑戦をためらったり、変化を拒んだりすると、意思決定が古くなり、会社の成長を妨げます。

2-3. 原因3:客観的なフィードバック不足

会社の規模が大きくなるにつれて、社長と社員の距離は遠くなりがちです。社員が社長に本音を言えない、あるいは言っても無駄だと諦めている環境では、社長は「裸の王様」になってしまいます。耳の痛い情報や客観的なフィードバックが入ってこないため、組織運営の問題点に気づくことができず、改善の機会を失ってしまうのです。

3.ダメな社長から脱却するための具体的な改善策3選

課題の原因がわかれば、具体的な対策を打つことができます。明日から実践できる3つの改善策を紹介します。

3-1. 対策1:外部の視点を取り入れ、客観性を担保する

孤独な状況を打破するため、意図的に外部との接点を持ちましょう。同業種の経営者仲間との情報交換、異業種の経営者が集まるセミナーへの参加、あるいは専門家である経営コンサルタントに相談するなど、外部の客観的な視点を取り入れることで、自社の状況を冷静に分析し、判断の偏りを防ぐことができます。

3-2. 対策2:経営を学び続ける

過去の成功体験から脱却し、変化に対応するためには、経営者自身が学び続ける姿勢が不可欠です。現代は経営環境の変化が激しく、事業のライフサイクルはますます短くなっています。これは、かつての成功法則の再現性が著しく低くなっていることを意味します。

「昔はこうだった」という考えから脱却し、常に最新の経営理論やマーケティング手法、テクノロジー動向などを学び、自社の経営をアップデートし続ける必要があります。書籍やセミナーからインプットするだけでなく、新しいツールを自ら試してみることも有効です。

3-3. 対策3:組織の現状を正しく把握する(ヒアリングの実施)

フィードバック不足を解消するため、まずは社員の声に耳を傾けましょう。信頼できる社員に「会社の課題」についてヒアリングすることから始めるのが有効です。大切なのは、相手の意見を否定せず、「教えてくれてありがとう」という姿勢で最後まで聞き役に徹することです。これにより、今まで見えていなかった組織の現状を正しく把握できます。

まとめ:理想の社長に近づくために

ダメな社長の特徴に当てはまることは、決して珍しいことではありません。多くの経営者が、日々プレッシャーと孤独の中で戦いながら、同じような課題に直面しています。

重要なのは、現状を客観的に把握し、その根本原因を理解し、そして改善に向けて具体的な一歩を踏み出すことです。この記事で紹介したチェックリストと対策を、ぜひご自身のリーダーシップを見つめ直し、会社をさらに成長させるための一助としてお役立てください。

【ライター】
保坂 太陽
株式会社ビジネスバンク
Entrepreneur事業部 事業責任者

早稲田大学商学部にて経営学を専攻する井上達彦研究室に所属。「起業家精神とビジネスモデル」を研究テーマに、経営理論を学ぶと同時に研究対象におけるビジネスモデルの研究やそれにまつわる論文の執筆に励んでいる。
社長の学校「プレジデントアカデミー」のHPに掲載するブログの執筆、起業の魅力と現実を伝えるインタビューサイト「the Entrepreneur」にて起業家インタビューを行い記事を執筆している。

ビジネスバンク 取締役 黒田訓英
監修 / 黒田 訓英
株式会社ビジネスバンク
取締役

中小企業診断士

早稲田大学商学部の講師として「ビジネス・アイデア・デザイン」「起業の技術」「実践起業インターンREAL」の授業にて教鞭を執っている。社長の学校「プレジデントアカデミー」の講師・コンサルタントとして、毎週配信の経営のヒント動画に登壇。新サービス開発にも従事。経営体験型ボードゲーム研修「マネジメントゲーム」で戦略会計・財務基礎を伝えるマネジメント・カレッジ講師でもある。
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。日本ディープラーニング協会認定AIジェネラリスト・AIエンジニア資格保有者。経済産業大臣登録 中小企業診断士。