リーダー教育を行おうと考えているけど、どうすればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。今回はリーダー教育を行う方法や、事前に知っておきたい上手くいかない理由を解説します。リーダー教育を行おうと考えている人はぜひご覧ください。
リーダーとマネージャーの違い
リーダーと聞いて、マネージャーと混在している方も多いのではないでしょうか。リーダーとマネージャーの呼び方の違いは役割にあります。
リーダーは先頭に立ち、組織を進んでいく方向に導く役割、マネージャーは組織の規律を守りながら部下を支援したり育成したりする役割です。
船をイメージしていただくと両者の違いがわかりやすいです。リーダーは船をどの島に向かうのかを決め、マネージャーはその島にたどり着くために船員のサポートや教育をします。
このように両者には明確な違いはありますが、リーダーの持つ役割は、時にマネジャーの持つ役割も同時に担わなけれなりません。役割において不足する力は補わなければいけないということです。
リーダー教育の2つの方法
ここからはリーダー教育を行う2つの方法について紹介していきます。どちらかだけを行っても大丈夫ですが、両方とも行ったほうが効果的です。
研修を行う
研修では主に部下の管理方法やマネジメント能力を高める方法などのリーダーとして必要になる基本的なスキルを学びます。リーダー候補を普段の仕事から離して、研修という時の中で集中してリーダーに必要なスキルを習得させます。
研修はリーダーになる前の一回だけで終わらせず、リーダーになった後も定期的に開催しましょう。そうすることで、より優秀なリーダーを育成することができます。
日常業務のなかで必要なスキルを身につける
中小企業ではリーダー候補が現場から離れることができず、研修を行えないこともあるでしょう。その場合は日常業務のなかでスキルを鍛え、リーダーの業務や心構えを身につけます。
リーダー教育につながる方法としておすすめなのが「PDSサイクル」です。PDSサイクルとはPlan(計画性)、Do(実行)、See(評価・見直し)の3つの過程を回し、業務改善を行う仕組みです。
よくあるPDCAサイクルと違う点は、短いスパンでサイクルを回せることです。より多くの業務改善ができる反面、大きなプロジェクトなどには適していないので、短期的な目標や小さな業務を行うときにこのサイクルを利用して、リーダーに必要なスキルを身につけましょう。
リーダー教育が上手くいかない理由
リーダー教育は失敗することが多いですが、主に以下の2つの理由で上手くいかないことが多いです。
組織に目指すべきリーダー像がいない
組織にリーダーがいない、もしくは名だけのリーダーになっており、リーダー本来の業務を行っていない場合は、リーダー教育が上手く行かない場合が多いです。なぜなら、リーダー像を想像できなかったり、リーダーが必要な理由を実感できていないからです。
そうならないためにも、名ばかりのリーダーを作らないことや、リーダーのやるべきことや任されたゴールを社員が納得するまで、根気強く説明する必要があります。
リーダーの育成が業務に必要なスキルにのみ偏っている
一般的にリーダーは業務経験や知識が豊富であったり、その業務スキルが他者よりも卓越していることで選出されることがあります。
しかし、仕事ができることとリーダーとして役割を担えることは別になります。つまり、チームづくりに欠かせないコミュニケーション力や指導力を高める教育がなされているか?部下のやる気や成果を引き出すスキルがあるのか?など、リーダー教育の実施方法を業務スキル偏重から、チームビルディングのスキルアップという教育に修正が必要です。
まとめ
リーダー教育を行う2つの方法を紹介しました。ただしリーダー教育を行っても、リーダーとしての正しいゴールイメージや任された役割が理解されていなかったり、教育の取り組みに偏りがあるとリーダー教育は組織において良い成果をもたらしません。
地道にリーダーのゴールイメージを説明したり、リーダー教育の適切な実施方法を見直す取り組みを行い、より効果的にリーダー教育を行えるようにしましょう。
【ライター】
佐藤みちたけ
大分出身のライター。起業のワークショップなどを通じて、学校教育に違和感を覚え、高校を中退。その後上京し、17歳の若さでライターとして生計を立てる。現在では、様々な企業や団体でインタビュー記事の執筆や、Webメディアの運営などを行なっている。