社長になりたいと思ってもどういう方法でなれるのか知らない方も多いのではないでしょうか。今回は社長になる4つの方法をご紹介したあとに社長に向いている人の特徴やなるために必要なことなどを紹介します。

社長になりたいと思っている方はぜひご覧ください。

【要確認】何のために社長になるのかが大切

何のために社長になるのかが大切


「社長って響きかっこいいし、お金持ちの人多いから自分も社長になりたい」と思って社長になろうとしていませんか?お金を稼ぎたいと思うのも社長になる一つの理由ですが、社長である必然性がないといけません。

どんな社会にしたいのか、どんな課題を解決したいのかなど、何のために社長になるかが大切です。なんとなくの理由で社長になっては、辛いことがあったときに前に進むことができなくなり、会社を潰すことになります。また、社員を雇うことになった場合、その方々の人生の責任を負うのも社長の役割です。逃げ出したくなっても逃げられないのが社長の仕事です。

そのような状態にならないためにも、確固たる意志と信念を持って社長になりましょう

社長になる4つの方法

社長になる4つの方法


社長になるための4つの方法を紹介します。社長になるには「自分で起業」「後を継ぐ」「フランチャイズで開業」「会社を買う」の4つがあります。

自分で起業する

「社長になる方法」と聞いて思い浮かべる人が多いのがこの方法なのではないでしょうか。

一から起業することで、会社のミッションやビジョンを自分で設定することができるというメリットがある一方、経理や採用など会社の基盤となるものを一から作っていかなければいけないというデメリットがあります。

後を継ぐ

後を継ぐとは従業員から社長になったり、親のあとを継いで社長になることです。後を継ぐのは自分で起業するときとは逆で、経理や採用など会社の基盤となるものがある一方、会社のミッションやビジョンを自分で設定できません

また、昔からいる創業メンバーと「創業の大変さと承継の大変さ」で対立構造が生まれたり、ベテラン社員との軋轢が生まれてしまうかもしれません。

こちらではその解決策や事業継承の重要性について詳しく紹介しています。


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フランチャイズで開業する

もし簡単に社長になりたいなら、フランチャイズで開業することもおすすめの方法です。なぜなら、フランチャイズはビジネスの仕組みをパッケージ化しているため、新たに自分で作る必要がないからです。

いわば、儲かる仕組みがすでに完成しているため、あとは体制を整えれば良いということ。採用や財務関係の部分はサポートしてくれないので、バックオフィスに強い人材を探すのが良いでしょう(もちろん事業のスタート前にマーケットリサーチや集客方法の検討は欠かせません)。

また、儲かる仕組みが完成しているといっても、あくまでもそれは仕組みであり、経営戦略の細かな部分は自分で決めなければいけません。こちらの無料レポートでは、社長が持つべきたった一つの経営戦略について解説しています。


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会社を買う

会社を買うとは、読んで字の如く、会社を買って自分が社長になることです。ただ、会社を買うと聞くと、何十億円、何百億円の世界だと思いこんでいませんか?実は数百万円で購入できる会社もあります。

ただなかには負債額がとても多かったり、業績が右肩下がりになっていたりする場合があるので、会社を買う場合はそれらを必ず確認しておきましょう。

社長に向いている人の特徴

社長に向いている人の特徴


ここからは社長に向いている人の特徴について解説していきます。社長に向いているのはリスクが取れる人、決断力がある人、メンタルが強い人、好奇心旺盛ですぐに行動する人です。

リスクが取れる

会社を成長させていくためには、常にリスクを取らなければいけません。資金繰りに困ったときにどうやって資金調達をするのか、事業が失敗したときはどうなるのか、予期せぬ事態になったときにどのように対処するのか。

会社を経営していると、さまざまな困難に度々直面しますが、そのたびにリスクを覚悟してどう乗り越えるかを考えなければいけません。困難な状態になったときに、リスクを恐れずに挑戦していける人は社長に向いているといえるでしょう。

決断力がある

社長の判断や決断は会社にとって、とても大切なことです。何かを決める際に迅速に、意思を持って決断できる人は社長に向いているといえるでしょう。逆に決断が遅いと、時代の流れについていけず、せっかくのチャンスを逃したり、ライバルに先を越されてしまったりするなどのデメリットがあります。

決断力がないばかりに会社の成長を妨げてしまった社長も多いです。ただ、決断すると言っても最初のうちは間違っていないか不安な人も多いでしょう。

もし自分の決断に不安があり、間違った決断かもしれないと思ったときは、どのように対処するかを事前に考えておくのが良いでしょう(撤退ラインを決める)。そうすることで、決断力がついていき、次第に社長として成長していくと考えられます。

メンタルが強い

事業計画やリストラ、会社の方向性など、何かを決める際に最終的に決断するのは社長です。「自分の決断で多大な損害を出してしまうかもしれない」「この判断はあっていないのかもしれない」と答えがない中で決断するのには、強靭なメンタルがないと耐えられません。

しかも、社長という存在のため、社内には気軽に相談できる相手や、心の内を打ち明ける事ができる相手は少ないので、決断する際には自分ひとりで決めなければいけません。責任という重しに耐えるには強靭なメンタルが必要です

好奇心旺盛ですぐに行動する

社長となって会社を経営していくためには、好奇心を持って世の中の動きに敏感になることが必要です。今流行しているものや、今後流行しそうなものを他の企業よりも先に見つけ、事業として成立させることができれば、売上を大きく伸ばすことも可能です。

世の中は常日頃変化しているので、その変化を楽しめるような好奇心旺盛な人は、社長に向いているといえるでしょう。

社長になるために必要な6つのこと

社長になるために必要な6つのこと


社長になるのがゴールではなく、スタートです。会社を経営していくうえでは様々な知識が必要になります。今回は社長になるのに最低限必要な6つのことを紹介します。

経営に関する知識

社長は経営をするのが仕事なので、経営の知識は持っておく必要があります。他の5つよりも重要度は極めて高いです。しかし、日本のほとんどの社長は経営を勉強できていません。そのため経営に失敗し、廃業する人が数多くいます。経営を勉強しない人が多い理由についてはこちらの記事で解説していますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

経営は仕事とは違います。経営は会社全体を最適化するのに対して、仕事はその一部分を担当しますつまり、求められる能力が違うということ。仕事ができる人が起業して失敗するのは、そのような理由があります。

失敗しないためには、経営について知っておくことが大切です。明日から経営に関する本を読むなどして勉強するのがおすすめです。下記記事では経営について詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。


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人脈

新しい顧客の獲得をしたいとき、即戦力となる社員を採用したいとき、情報交換をしたいときなど、人脈が多いことでのメリットは数多くあります。

取引先や顧客と信頼関係が築ければ、困ったときに助けてくれるかもしれませんし、客観的なアドバイスをもらえるかもしれません。人脈は会社の支えにもなり得ます。

社長になったあとに取引先や顧客と信頼関係を築いておくのはもちろん大切ですが、社長になる前から人脈を広げておくと、社長になったときに物事がスムーズに進むかもしれません。

ただ、人脈が少ないと思う人も多いでしょう。そんな人は普段使っているSNSを整理してみてください。知り合いを整理していくと、社長だったり業界が近い人、会社に欠けているスキルを持っている人などと出会えるかもしれません。

会計や経理に関する知識

会社が成長すれば専門の人が担当しますが、社長になったばかりのときはお金は自分で管理しておかなければいけませんそのため、会計や経理に関する知識が必要です。

会社を成長させるためには新しいアクションが必要不可欠ですが、それにどれくらいのコストが割けるのかを計算しておかないと、お金がなくなってしまいます。

そうならないためにも、会計や経理に関して勉強しておきましょう。もちろん、プロフェッショナルになる必要はありません。後々他の人に任せる業務ではあるので、最低限のことを知っておくのが良いでしょう。

ただ、数字を見るのが得意ではない人や、全く知識がなくてどうすればいいのかわからない人もいるでしょう。そんな人は自分の興味がある会社の有価証券報告書などを見るのがおすすめです。これなら明日から始められますし、どの項目がどういう理由なんだろうと会計の書類について調べるきっかけにもなります。

マーケティングに関する知識

会社を成長させるには顧客を増やすことが必要であり、顧客を増やすにはマーケティングの知識が必須です。マーケティングの知識があると、商品を魅力的に見せることができたり、市場のニーズを分析することで、ブルーオーシャンを見つけることができたりします

商品を魅力的に見せることができれば、売上は増えていきますし、ブルーオーシャンに気づくことができれば、その事業の先人になることができ、収益も大きくなります。このようにマーケティング知識を身につけておくと、会社を成長させることができるのです。

明日から実践していただきたいのが、行ったお店や買った商品などを自分だったらどう広めるかを考えることです。日常的に考えておくことで、マーケティングスキルが身につき、自分が社長になったときに、自社の商品やサービスを広める方法を自然に出すことができます。

営業力

後を継いだ場合はあまり必要ありませんが、特に起業した場合などは顧客がゼロの状態でスタートしているため、営業力は必須です。新しい顧客を獲得できなければ、会社を成長させるのは難しいでしょう。

自分ひとりだけだったり、社員数が少ない会社では社長が営業していることも珍しくありません。会社を成長させていくためにも、営業に関する勉強は欠かさず行いましょう。

明日から実践していただきたいのが、友人とペンなどの身近なものを売るロールプレイングをしてみることです。実践して予行練習しておくことで、本を読むだけでは得られない確かなものが得られたり、社長になったあとに役立つ場面が必ず出てくるでしょう。

論理的思考力

会社の計画を立てるときには3年5年10年スパンで考えることがほとんどです。そのため、計画を立てるときに感情や雰囲気で決めてしまうと、計画から大きくずれてしまい、また計画を練り直さなくてはいけなくなったり、最悪の場合、廃業になるかもしれません。

そうならないためにも、できるだけ正確な計画を立てなければいけませんニーズや市場の動向などを正確に捉え、それらを踏まえて論理的に考えることで、計画はより正確なものになっていくでしょう。

明日からできることは、何かしらの記事を書いてみることです。そしてその記事を友人や知人に読んでもらい、わかりにくい部分がないかなどを確認してもらうのがおすすめ。友人や知人は書いた記事のジャンルに詳しくない人が良いでしょう。

ジャンルに詳しい友人だと、多少論理が飛躍していても自分の脳内で解釈できるため、論理的思考が身につきにくいからです。ジャンルに詳しくない友人や知人に読んでもらい、読みにくいところがなかったか、意味がわからないところはなかったかなどのレビューをもらいましょう。

社長がやるべき3つの仕事

社長がやるべき3つの仕事


社長がやるべき仕事はたくさんありますが、ここでは特に大切な3つの仕事について紹介します。その3つとは「方向性を決める」「会社を最適化して成果を出す」「責任を取る」です。

方向性を決める

社長の仕事の中で、最も大事な仕事です。方向性を決めるのは社長しかできず、この方向性によって業績が大きく変わってくるからです。誤った方向に進んでしまった場合、どれだけ優秀なチームでも、正解にたどりつかず、間違ったゴールに到着してしまいます。

方向性を決めるのは社長にしかできないことです。誤った方向に進まないように決断しましょう。もし誤った方向に進んでいると思った場合は、できるだけ早く現場の社員と話し、軌道修正を行いましょう。

会社を最適化して成果を出す

会社を客観的に見て、全体が最適化するように調整していくのも、社長にしかできない仕事です。

小さい会社や立ち上げたばかりの会社は現場で一緒に仕事をすることも多いかと思いますが、本来の社長の仕事は全体を最適化することなので、現場からはなるべく早く離れましょう。

社長が現場から離れることに違和感や不安を持つ方もいるかも知れませんが、プロサッカーの世界では監督兼選手という人は滅多にいません。経営も同様で、社員と一緒に仕事をすることは本来の役割ではないと覚えておいてください。

もし現場からなかなか離れられない人は、いつまでに現場から離れるかを決めたり、現場の仕事量を徐々に減らしたりして離れられるように計画を立てましょう。

責任を取る

当たり前ですが、社長は会社の一番上の存在です。そのため、極端にいうと社員の仕事でのミスはすべて社長の責任ともいえます。最終責任を取る事は社長にしかできません。厳しいことですが、その責任からは逃れられません。

社長になるときによく浮かぶ疑問

社長になるときによく浮かぶ疑問


ここからは社長になるときによく浮かぶ質問について答えていきます。

社長になるのに学歴は関係ありますか?

学歴は関係ありません。中卒で活躍している社長も数多くいます。ただ、学歴は高いほうが良いです。なぜなら、初対面のときに「中卒」とあった場合と「東大卒です」とあった場合では、後者のほうが信頼感が増すからです。

とはいえ、学歴はあくまでもオプション程度です。より必要なのは先ほど紹介した6つのことです。特に経営に関する知識は社長である限り永遠に必要になってきます。社長になるなら、学校の勉強はもちろん、余裕があれば経営の勉強もしてみましょう。

社長になるためには何学部に進学したら良いですか?

「経営」という文字が入っているので「経営学部」に入ったほうがいいと思う方も多いかもしれませんが、実際はどの学部でも関係ありません経営学部で学ぶことは比較的大きな組織での話が多いため、自分で起業する場合などにはなかなか当てはまらないことが多いからです。

ただ一つ言えることは、特定のジャンルに詳しいと事業や商品、サービスが作りやすいということです。例えば数学科に進学し、数学に詳しくなった場合、算数や数学の塾を開くこともできますし、解説をYouTubeで行うこともできます。

自分が今一番興味があることが学べる学部に進学するのが良いでしょう。

まとめ

社長になるには「自分で起業」「後を継ぐ」「フランチャイズで開業」「会社を買う」の4つがあります。近年は副業の解禁もあり、自分で起業する人が増えてきていますが、その道はとても険しいものです。

「社長ってかっこいいからなってみたい」となんとなく考えるのではなく、どんな社会にしたいのか、どんな課題を解決したいのかなど、何のために社長になるかが大切です。社長になる前に、今一度自分のなかで、何のために社長になるのかを確認し、一歩を踏み出してください。


【ライター】
佐藤みちたけ

大分出身のライター。起業のワークショップなどを通じて、学校教育に違和感を覚え、高校を中退。その後上京し、17歳の若さでライターとして生計を立てる。現在では、様々な企業や団体でインタビュー記事の執筆や、Webメディアの運営などを行なっている。


【監修】
野田 拓志
株式会社 ビジネスバンクグループ
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師

大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。


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