失敗する経営者の特徴

失敗しない経営者になりたい、失敗する経営者の特徴ってどういうのがあるんだろう。経営者になったばかりだったり、経営者になろうと思っている人はできるだけ失敗したくないため、このようなことが気になりますよね。

今回は失敗しない経営者の共通点や、経営に失敗した事例をもとに、どのように経営すれば失敗しないのかについて解説していきます。

経営を失敗したくない経営者や経営者志望の方はぜひご覧ください。

失敗している会社は87%にも及ぶ

失敗している会社は87%

まずはじめに、どれくらいの会社が失敗しているのか数字で確認していきましょう。過去30年間に廃業した会社は281万9千社で、年間約9万4千社も廃業していることになります。廃業せずに生き残った会社のなかで、赤字の会社の割合は72.8%と、ほとんどの会社が廃業予備軍であるといえます。

なぜ、会社が失敗するのかというと、社長が「社長の仕事」をしていないからです。下記の無料レポートでは「社長の仕事」について詳しく解説しています。社長の仕事と社員の仕事がどう違うのかが気になる方はぜひご覧ください。


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経営に失敗する人の共通点

経営に失敗する人の共通点

ここからは経営に失敗する人の共通点を紹介していきます。経営者の方は自分に当てはまっていないかを確認し、もし当てはまっていたなら行動を改善しましょう。また、これから経営者になる方も下記のような特徴に当てはまらないように行動してください。経営が失敗する原因を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

経営を学ばない

「経営とはなにか?」

このように尋ねられてすぐに答えることができるでしょうか。答えられなかった人は経営に失敗する人の特徴の一つ目に当てはまっているといえます。つまり「経営」という言葉の意味を定義しておらず、経営について学ぼうとしていないその姿勢こそが、経営に失敗する一つの要因です。

経営について知らないのに、経営をすると失敗するのは当然のことでしょう。知らないことに取り組んでも失敗するのは目に見えています。しかし、驚くべきことにほとんどの社長は経営を知らないのです。

失敗の要因はさまざまですが「経営を知らない」ことが根本的な理由で失敗した経営者はとても多いです。

経営について学びたい、失敗する経営者になりたくない方は、経営についてまとめた下記の無料レポートをぜひご覧ください。


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「仕事」をする経営者

失敗する経営者の多くは「経営」ではなく「仕事」をしています。経営と仕事の大きな違いは、全体か部分かということです。経営は仕事一つひとつを効果的に結びつけて、会社全体の効果を最大限に高めること。一方、仕事とは、マーケティングのような部分のことを指します。

ただ、中小企業で人数が少ない場合は、今やっている業務を任せられる人がいないから、仕事を仕方なくやっている方も多いでしょう。しかし「プレイングマネージャー」という言葉があるように、自分がプレイヤーでありながら、マネージャーでもある必要があります。

仕事だけをやり続けていたら経営は失敗してしまいます。人数が少ないときは仕事も経営も両方こなし、会社が成長して安定していくにつれて、経営に専念するのが良いでしょう。

感謝しない経営者

失敗する経営者は特に成功したときに、傍若無人になってしまうことが多く、周りの人から良い印象を抱かれることがあまりありません。成功したのは「すべて」自分の能力や努力の結果だと考えてしまうため、周囲の人を道具のように思ってしまいます。

経営が上手くいっているうちは一緒に働いている人たちも何も言わないかもしれませんが、不満を持っていることは確実です。経営が上手くいかなくなるとその不満が一気に爆発し、辞めていく人が続出します。

人がいなくなるということは同じ規模やレベルで経営を続けることが難しくなるため、下り坂を転げ落ちてしまう状態になりやすいです。

上記は極端な例ですが感謝をしない経営者と働くと一緒に働いている人たちもそれに気が付きます。「成功したときに感謝をしない人と一緒に働きたいですか?」と聞かれて「一緒に働きたくありません」と答える人が多いのは言うまでもありません。

つまり、感謝をするのはチームで仕事をするうえで大切なことといえます。チームで仕事ができるということは、ある程度の規模で経営を行うために必要なことですし、自分の得意なことを中心に仕事をしてパフォーマンスを最大限に発揮し、不得意なことはメンバーに任せられる環境を整えるためにも必要なことです。


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経営の失敗事例

ここまではどんな社長が失敗するのか?その特徴を紹介してきました。ここからは事業レベルで実際にどんなことをして失敗してしまったのかを紹介します。事業を考える際にはこれらに当てはまっていないか、ぜひ一度確認してください。

市場が読めずに失敗

市場が読めずに失敗

市場を読むことで、どれくらいコストをかけて、どれくらいの利益が出るのかを予測することは経営者に取って大切な能力です。初期費用をかけすぎて赤字決済になり、銀行から融資が受けられなくなったり、人件費と利益が見合わず赤字になることも多々あります。

初期費用は予め綿密に計算しておくことや、キャッシュがどれくらいあるのかを常に確認しておくこと、人件費は正社員だけではなく、アルバイトやパート、業務委託などにかかる費用も忘れずに計算するようにしましょう。

また、会社員から独立して起業することを話したときに「起業後もぜひ一緒に仕事をしましょう!」という社交辞令かもしれない言葉を真に受けて利益を考えてしまい、実際は仕事を断られて利益が出なくなることもあります。

利益はギリギリで考えるのではなく、新規開拓などを行い常に余裕を持つことが大切です。

他にも、競合のことを考えずに失敗することも多いです。例えば日本トイザらス株式会社は唯一の玩具販売者としてアマゾンに出店しました。その後、他の企業もアマゾンに出店を始めたため、アマゾンから離脱し自社のECサイトを構築。しかし、その後はECサイトの改善などはなく、売上も伸びなかったことから倒産の道に進むこととなりました。

トイザらスは新たなECサイトを設立することでアマゾンだけではなく他の販売店やモールが競合になって来ることを考える必要がありました。それらの競合にどうやって勝てるかを考えられなかった、もしくは考えていたがその計算が大幅にずれていたことが原因で失敗したのでしょう。

自社の仲間に騙されて失敗

自社の仲間に騙されて失敗

創業資金が少ない場合、株主から資金を募り起業して自分が社長に就任することも少なくないでしょう。しかしこの段階で株を渡しすぎてしまうと、自分が会社を辞めさせられる可能性や自分が不利益を被る場合があります。その理由は会社の役員を選ぶのは株主総会で決まるため、役員を選ぶ権利は株主が持っているからです。

事業が成長して役員報酬も出るようになった段階で、自分が社長や役員から降ろされ、株主が役員になる話はよくあります。出資をしてもらう際はこの人とは信頼関係を築けるのかを見極めましょう。

また、経理や商品の在庫管理を一人に任せていたら、横領されてしまったケースもよくあります。実際に、とある宝石店を営んでいた店主が被害に遭った話を聞いたことがあります。

店主が2店舗目を出店することになり、2店舗目の店長をずっと一緒に働いてきた自分の右腕に任せることにしました。店主は店長を信頼していたため、防犯カメラなどは設置せず紙の記録などで確認していたそうです。

しかしあるとき、あきらかに宝石の量が減っていることに気が付き、過去の記録などを確認してみると総額で数千万円を店長に盗まれていました。信頼することはもちろん大切ですが、信頼しすぎることで多大な被害を受けることになります。

横領されないように利益や振り込みなどの金銭面に関する確認は複数人で行う、商品の保管場所には防犯カメラを付けておくなどして予め対処しておくことが大切です。

自社の内情を把握できていないまま事業を始めて失敗

自社の内情を把握できていないまま事業を始めて失敗

特にシステムを開発するときにこの失敗が当てはまることが多いです。

私の周りにもこのケースで失敗した中小企業があります。その企業は新規事業としてとあるサービスの開発をはじめました。営業段階ではそのサービスは顧客から非常に喜ばれ、最初のほうが順調に売上を伸ばしていきました。

しかし営業で顧客の期待値が高くなったことをきっかけに、さらに売上を伸ばすためにサービスの対象を広げたことで開発が間に合わなくなってしまい、そのプロジェクトは数億円の損失を出して頓挫しました。

また、セブン&アイグループの「7pay」もこのパターンに該当するのではないかと思っています。サービス開始当初から不正利用が相次ぎ、被害総額が約4,000万円になってしまった7pay。

正しいセキュリティ対策を行えてなかったのは、リリース日ありきの開発だったのにも関わらず、開発体制が把握できていなかったこと、セキュリティに関する専門家の意見を反映することができなかったことなどが挙げられるのではないでしょうか。

このように自社の内情を把握できていないまま新規事業をはじめると損失を生み出してしまうことが多いです。新規事業を始める際は自社の人員はどれくらい余裕があるのかなどを把握してから始めるようにしましょう。

経営で失敗しないためには?

経営で失敗しないためには

最も簡単な解決策は、経営を知ることであり、経営を学ぶことです。全く勉強していないテストで得点を取るのが難しいように、経営を知らないのに経営をやっても、ほぼ確実に失敗します。

しかし、経営もテストと同じで、学びさえすれば、とても難しいものではなくなります。少なくとも失敗はしにくくはなるでしょう。しかも、経営は自分のペースで学べますし、その効果はとても大きいです。

経営を学ぶメリットとして、経営を学んでいないほかの経営者とスキルの差をつけることができます。学んだことを自社に取り入れることによって売上を上げることができるかもしれません。経営を学ぶことにデメリットはほとんどないのに、メリットは数多く存在します。

実際、プレジデントアカデミーで経営を学んだ多くの社長の会社は、経営について知ることで変わり、成功しています。経営を学んで損になることなど微塵もありません。この機会に経営を学び始めてみるのはいかがでしょうか?

どうやって学んだらいいのかわからない、学ぶべきことを効率よく学びたい方はプレジデントアカデミーで学ぶのがおすすめです。社長の仕事や経営の基本である「経営の12分野」を始め、経営に必要なことをいつでもどこでも学べます。

ぜひプレジデントアカデミーで、経営を学ぶ一歩目を踏み出してみてください。

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【ライター】
佐藤みちたけ

大分出身のライター。起業のワークショップなどを通じて、学校教育に違和感を覚え、高校を中退。その後上京し、17歳の若さでライターとして生計を立てる。現在では、様々な企業や団体でインタビュー記事の執筆や、Webメディアの運営などを行なっている。


【監修】
野田 拓志
株式会社 ビジネスバンク
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師

大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。


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