知識の準備

43|経営の要素と構造を知る

たとえば、あなたがボウリングをするとき、その腕前にかかわらず「あのあたりに投げたい」というのは決まっているはずです。外してしまうかもしれないけれど、最も手前の1番ピン周辺を狙うでしょう。

それが明確なのは、ボウリングには10本のピンがあり、それがピラミッド状に並んでいて、1番ピンを倒すと連動して多くのピンを倒せると知っているからです。

つまり、ボウリングの要素と構造がわかっているから、適正なところを目指して投げられるわけです。

ところが、経営となると話は別で、その要素がなんなのか、倒すべきピンが何本あってそれがどういうふうに並んでいるかという構造を知らないままに球を投げてしまう人がほとんどです。失敗してしまうのは当然のことです。

細かいことを言い出したらキリがありませんが、少なくとも経営の「三大分野」くらいは知っておきましょう。

経営には、次の3つの分野における能力が必要とされます。

⑴商品力=価値のあるものをつくりだす力

⑵営業力=商品を売る力

⑶管理力=経営活動全体を管理する力

この3つの要素の掛け算が、その人の経営能力と言えます。掛け算ですから、1つでも「ゼロ」があったら結果はゼロになってしまう可能性があります。

たとえば、いくらいいものをつくり、たくさん売ることができても、掛け売りをした売掛金を回収する管理力がなければ黒字倒産してしまいます。

もちろん、実際の経営にあたっては、この三大分野の詳細を知っていく必要がありますが、まずは「経営の要素と構造を知らないといけない」ということを自覚しておきましょう。

▶︎Point|経営の三大分野を、まずは押さえておこう

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