本書を読んで、きちんと準備していけば、あなたは起業して成功するでしょう。となると、これまで見たこともない大きな収入を手にします。大変に喜ばしいのですが、ちょっと困ったことが起きる可能性があります。それは、人は見たこともなかった額面の収入を受け取るのが怖くなるのです。
実は私もそうでした。
独立する前に会計事務所に勤めていた私は、クライアントの収入をいろいろ目にしていました。私が担当した中で、最高額の収入を得ている人の月収は150万円。もちろん、世の中にはもっと稼いでいる人はたくさんいますが、リアルに私が接した最高額は150万円でした。
すると、起業して自分の月収が150万円を超えたときに「こんなに受け取っていいのか」と、なんとも言えない不安感と罪悪感に襲われたのです。
この不安感は、会社が成長することを妨げるメンタルブロックとなります。だから、今のうちに大金を稼いでいる人たちについて知っておき、いくら稼いでも「まだまだもらっていいのだ」と思えるようにしておきましょう。
私は、自分のメンタルブロックを外すために、「長者番付名簿」をじっくり眺めることにしました。2006年に廃止されましたが、当時は「高額納税者公示制度」というのがあり、納税額が高額な人の名前と金額が記された名簿を誰でも入手することができたのです。
「すごいな、この人。これだけ納税しているってことは収入は……」
その金額は、もちろん月収150万円どころじゃありません。それを見ることで、私は気分がラクになり「もっともっと稼ごう」と思えるようになったのです。
ちなみに、日本において自宅などを含めた資産で1億円以上を有する世帯は7パーセントの割合で存在します。つまり、14世帯に1世帯がいわゆる「億万長者」なのです。純金融資産だけで考えても29世帯に1世帯の割合で1億を超えた額面を有しています。
あなたの学生時代の同じクラスの中に、数人は億万長者がいるということです。
想像していたよりも「多い」と感じませんか?
だから、当然あなたも億万長者になっていいのだし、さらに高額の収入を目指していいのです。
高収入を得ている人たちについて、大いに興味を持ってください。身近なところでは、自分が勤めている会社の経営陣がどのくらいの給料なのかを考えてみるのもいいでしょう。
さらには、『フォーブス』などの雑誌で発表される、世界の稼ぎ頭たちのとてつもない収入を知っておきましょう。
自分の中の収入イメージをできるだけ高くしておくことで、心理的に受け取れる報酬も大きくなり、実際の収入も伸ばしていくことができます。
▶︎Point|あなたも億万長者になれます