優れたアイデアを生かし、付加価値のある商品をつくったとしても、それを買ってくれるお客さんがいなければ意味がありません。
起業した人たちが、とくに苦労するのが集客です。というのも、まだ無名な起業家のことを誰も知らないからです。しかし、なかなか自分のことは客観的に見ることができないのか、この認識が浅いまま起業してしまう人が多いのです。
勤め先での職種によっては、まったく営業を経験していない人もいます。たとえ営業部にいたとしても、見込み客をつくるまでのアポ取りは別のチームがやってくれたりして、実は集客に直接タッチしていないということもあります。
こうした人たちが集客について深く考えることなく起業して失敗していくケースを、私はたくさん見てきました。
集客は事業の生命線。砂漠で道に迷ったら命を守るためにまず水を探すように、起業したらお客さんを探さなければいけません。お客さんがつかめなければ、それは事業の死を意味します。今から、集客について準備しておきましょう。
1つは、人脈リストを作成しておき、起業したら「起業しました!」という案内葉書を出すこと。これによって最初の仕事をもらえることが多くあります。
もう1つ、今の時代に欠かせないのがウェブの活用です。人脈に頼る方法では、限られた人にしか伝えることができません。しかし、ウェブには継続性と波及性が期待できます。
具体的には、ホームページを作成することになりますが、ただつくればいいというものではありません。いかに、自社の商品を魅力的に見せるか、いかに機能的な問い合わせページを設けるか、いかに検索の上位に食い込むかなど、専門的な知識が必要になってきます。
ウェブについて大いに勉強し、詳しくなっておきましょう。
▶︎Point|アイデアが浮かんだら、すぐに「集客は?」と自問しよう