起業するときには、エゴが先行することが多いかもしれません。
「自分の好きなことをやりたい」
「お金をたくさん儲けたい」
「成功して有名になりたい」
こうしたエゴのエネルギーがあるからこそ、私たちは頑張れるとも言えます。
しかし、その「自分のため」を満たすには、実は「人のため」が必要なのです。
仏教用語に「自利利他」というのがあります。自分の悟りのために修行することと、ほかの人たちを救済するために尽くす行為は同じことだという意味です。
もともと人間は、自分のためよりも、人のためのほうが力を発揮できる側面があります。主婦であっても、「自分一人で食べるご飯は適当になってしまうけれど、食べる人がいてくれるとちゃんとつくれる」という人は多いはずです。
まさに、ビジネスも同様で、「利他」をやっていたら、それが巡って「自利」になります。買ってもらえる価値ある商品は、「どうやったら人の役に立てるか」を考えることで生み出すことができます。「どうやったら自分が儲かるか」というスタンスだけでは、売れる商品はなかなかつくれません。
あなたのマインドに、利他を仕込んでおきましょう。利他だけで行動しろとは言いません。エゴが優先しがちな中に意識的に利他を入れていくことが大事です。
1970年代生まれくらいまでの世代はエゴが強い傾向にありますが、今の20代、30代の人たちはもともと利他の精神に富んでいます。それを、さらに意識していけば、かなり優れた武器になります。利他を喜びに感じられるようになったら、ビジネスは相当、面白くなっていきます。
▶︎Point|「人のため」という精神を大切にしよう