会社員でいるときはフォロワーだったのに、起業すればいきなりリーダーになります。たとえ最初は1人で始めても、事業が軌道に乗ってくれば、社員は次第に増えていきます。
その社員を引っ張っていくのは、ほかでもない「あなた」です。
さて、うまく引っ張っていけるでしょうか。
ある目的に向かって一緒に進むように人々をリードしていくのは案外、難しいものなのですが、それを甘く見ていて失敗する起業家がいます。
人は、単純に「こっちに行くぞ」と発破をかけたからといって動いてくれるとは限りません。「なぜ、そっちなの?」が納得できなければ人は動きません。
このとき、「なぜって、俺についてくれば間違いないだろ」が説得力を持つ人もいます。一人ひとりに細かく説明するというコツコツ地味なリーダーシップを発揮する人もいます。
自分が決めた方向に人を動かすための方法論はいっぱいありますが、リーダーを経験しておかないと、どの方法が自分に合っているのかさえもわかりません。
ですから、どういう組織体でもいいので、今からリーダーを経験しておきましょう。
会社からマネジャー職を任命されたら喜んで引き受け、本気で取り組みましょう。ほかにも、災害訓練時の担当、忘年会のまとめ役、共有スペースの整理係、あるいは、地域社会のボランティア・リーダーなどもいいでしょう。
「みなさん、こうしてください」と言わねばならない仕事に挑戦してみてください。
そこで、「自分が何をすると人はどう反応するのか」「自分にはどういうリーダーシップが向いているのか」といったことを探っておきましょう。
少なくとも「人を導くのは難しいんだな」と知っておくだけでも違います。
▶︎Point|小さな組織でもいいからリーダーになってみよう