
会社の将来を考えていく中で、
「自分の経営理念は本当に正しいのだろうか」
「もしかしたら、今の経営理念では会社をダメになってしまうのではないか」
と、強い不安に駆られることはありませんか。
経営理念は、会社の“顔”であり、“背骨”でもあります。
しかし実際には、理念があることで会社が良くなるどころか、
社員の不信感を生み、組織を弱体化させてしまっているケースも少なくありません。
この記事では、多くの経営者が陥りがちな「ダメな経営理念」の特徴を15個のチェックリスト形式で具体的に解説します。
これは、あなたを評価するためのものではありません。ご自身の現状を客観的に把握し、会社をより良い方向へ導くための改善のきっかけとしてご活用いただくためのものです。
経営の失敗には様々な原因がありますので、詳しくは下記をご覧ください。
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1.ダメな経営理念の15の特徴【自己診断チェックリスト】
まずは、ご自身に当てはまる項目がないか客観的にチェックしてみましょう。一つでも当てはまる項目があれば、それは改善のチャンスです。
「ダメな経営理念」自己診断シート
ダメな経営理念の特徴だけでなく、ダメな社長の特徴についても詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。
2.ダメな経営理念になってしまう3つの根本原因

ここまでで、自社の経営理念を12個のチェックリストで振り返ることで、自社の理念がダメな経営理念にあてはまっているのかを判断することができたでしょうか?実は経営理念がダメになってしまうのには3つの根本的な原因が存在します。この章ではその3つの根本原因を明らかにしていきます。
2-1. 原因1:経営理念を「きれいな文章」にしようとしすぎている
多くの経営理念がダメになってしまう最大の理由は、「正しく、立派で、否定されにくい文章」を目指しすぎている点にあります。
抽象的で耳触りの良い言葉を並べれば、誰からも反対されない理念は完成します。
しかしその結果、意味がぼやけ、会社として何を大切にし、何を選ばないのかが伝わらなくなります。
経営理念は文学作品ではなく、判断と行動を導くための言語ツールです。
表現の美しさを優先した瞬間に、理念は実務から切り離されてしまいます。
2-2. 原因2:理念と経営を切り離して考えてしまっている
理念を掲げてはいるものの、実際の経営判断では売上や効率、短期的な都合が優先され、理念が参照されないケースは非常に多く見られます。
これは、理念を「象徴」や「メッセージ」として扱い、「意思決定の基準」として設計していないことが原因です。
理念が経営戦略や事業選択と結びついていなければ、経営は場当たり的になり、社員から見れば「結局、何を大事にしている会社なのか分からない」状態になります。
2-3. 原因3:理念を組織の仕組みや日常行動に落とし込めていない
理念を作った後、それをどう運用するかまで設計していない企業は少なくありません。
結果として、理念はポスターやホームページに掲示されるだけになり、日常業務とは無関係な存在になります。
人事評価、採用基準、会議の進め方など、組織の仕組みと理念が接続されていない限り、理念は現場で生きません。
理念が浸透しないのは、社員の意識の問題ではなく、運用設計の問題です。
3.ダメな経営理念から脱却するための改善策3選

ここまでの章で、自者の経営理念がダメかどうかと、その原因について理解することができたのではないでしょうか?
原因が分かれば、あとは対策を考えるのみです。
この章では、ダメな経営理念から脱却するための改善策を3つ紹介します。
3-1. 対策1:「美しい言葉」ではなく「使える言葉」に書き換える
理念を立て直す第一歩は、表現を磨くことではなく、判断に使えるかどうかを基準に言葉を見直すことです。
「この言葉があれば、迷ったときに決められるか」「この言葉で、やらない選択を説明できるか」を自問しながら、抽象語を削ぎ落としていきます。
多少荒削りでも構いません。大切なのは、社長自身がその言葉で考え、語れることです。
理念は洗練される前に、まず“機能”しなければなりません。
3-2. 対策2:理念を「意思決定プロセスの中」に組み込む
理念を経営に取り戻すためには、意思決定の場で必ず理念を参照する仕組みを作る必要があります。
たとえば、重要な会議では「この判断は理念に照らしてどうか」を必ず確認する、事業撤退や投資判断の理由を理念とセットで説明する、といった運用です。
理念を語る回数を増やすよりも、理念で決める回数を増やすことが重要です。それによって、理念は戦略と結びつき、社員にとっても実感のあるものになります。
3-3. 対策3:理念を組織の日常のなかに落とし込む
最後のステップは、理念を意図的に使う場面を増やすことです。
朝の朝礼や定例会、採用では理念に合う人を選び、評価では理念に沿った行動を正当に評価する。
さらに、理念について自由に語り合える場を意図的につくることで、解釈が組織内に蓄積されていきます。
理念は押し付けるものではなく、使われ、議論され、修正されながら根付くものです。
運用まで含めて設計して初めて、理念は組織の共通言語になります。
経営理念を有効活用するためには、「経営とは何か?」経営理念以外の要素との結びつきを理解することも重要です。詳しくは下記もご覧ください。
おわりに:理想の経営理念に近づくために

ダメな経営理念は、会社を一瞬で壊すことはありません。
しかし、日々の小さな違和感として積み重なり、社員の信頼を少しずつ削り、やがて組織の判断力や一体感を奪っていきます。
その怖さは、問題が表面化したときには、すでに深く根を張っている点にあります。
重要なのは、「理念があるかどうか」ではなく、「理念が経営の中で使われているかどうか」です。
理念は掲げるものではなく、経営者自身が判断のたびに立ち返るための道具です。
そして、その姿勢は必ず社員に伝わります。
経営理念を問い直すことは、会社の未来を問い直すことです。
その一歩を踏み出せるかどうかが、これからの組織の成長を大きく左右するのではないでしょうか。
成功する経営者と、失敗する経営者の違いは「社長の仕事」を知っているかどうか?にあります。経営理念の活用以外にも「社長の仕事」を知りたい方は、下記もご覧ください。
監修 / 黒田訓英
株式会社ビジネスバンク 取締役
早稲田大学 商学部 講師
経済産業大臣登録 中小企業診断士
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)
日本証券アナリスト協会認定CMA
日本ディープラーニング協会認定 AIジェネラリスト/AIエンジニア
JDLA認定AIジェネラリスト/AIエンジニア
ライター / 島田 航汰
株式会社ビジネスバンク プレジデントアカデミー編集部
株式会社ビジネスバンク
プレジデントアカデミー編集部
起業家インタビューEntrepreneur事業部 事業責任者
起業家インタビューEntrepreneur事業部
事業責任者
早稲田大学 商学部 井上達彦 研究室





