「SNSを使ってマーケティングをしたい!」そう思っていざSNSを始めてみてもどうすればいいのか全くわからない…そんな経験を一度でもしたことがある方は、必見のシリーズです。まずは初級編。基礎的なSNSの特徴を1記事にまとめました。SNSはそれぞれ特徴があるため効果的なマーケティング手法が全く違います。それぞれの特徴を理解した上で上級編へと進みましょう。
SNSとは
そもそも、SNSとはソーシャルネットワーキングサービスの略称で、インターネット上において社会的なコミュニティを構築するようなサービスのことを指します。
一般的に両者間のコミュニケーションが重視されるような特徴があります。具体的には、Facebook、LINEなどがあります。
ソーシャルメディアとSNSの違い
ソーシャルメディアはSNSを含んだ包括的な概念です。
ユーザー同士だけでなく、多種多様な情報を生成、かつ双方向に発信・共有することで、コミュニティを超えて拡散するような特徴を持っています。
ソーシャルメディアはSNSだけでなく、Youtubeといった動画投稿・共有サービス、Twitter、ネット掲示板、ウィキペディア、はてなブックマークなども含まれます。
今回は、SNSやソーシャルメディアを含めて、経営に役立つ以下の5つのサービスを紹介します。
拡散性や匿名性が高いTwitter
特徴
a.拡散性が高い。
Twitterの特徴的な機能として、リツイート(RT)があります。これは他の人のツイートを自分のタイムラインにそのまま載せることです。そうすることで自分のフォロワーのタイムラインにそのツイートが流れます。注目が集まり拡散される「バズ」というのもこの機能があるからこその現象です。
b.匿名性が高いため、様々な用途で使える
Twitterは実名で登録せずとも匿名で使用することができます。そのため、例えば趣味が同じ人と繋がったりするなどして、趣味を楽しむためのアカウントの「趣味垢」(垢はネットスラングでアカウントを略したもの)などがあります。実際にデータでみても8割以上の人が匿名で使用していることがわかります。
(参照:SNSの実名登録率は、LINEが「51%」、Twitterは「14%」)
企業に役立つ使い方
企業が用いる際は、用途に合わせて情報を配信することで狙った層に届けることができます。また、拡散性が高いため、投稿の評判が高くなり、多くの人がリツイートした状態になると、一回の投稿が大きな話題となることもあります。
実名制が高いFacebook
特徴
a.実名性が高い
上記の画像からFacebookの実名率は約80%であることがわかります。顔写真や出身校など様々な個人情報の載せるため生活との結びつきが強いSNSです。しばし仕事でも使用されます。また、年齢層も30~50代が比較的多いです。
上記の画像からFacebookの実名率は約80%であることがわかります。顔写真や出身校など様々な個人情報の載せるため生活との結びつきが強いSNSです。しばし仕事でも使用されます。また、年齢層も30~50代が比較的多いです。
(参照:2019年12月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ)
b.アルゴリズムが変わりやすい
アルゴリズムとは「時系列ではなく、関連性に基づいて表示するシステム」です。例えば、起業に興味がある人のタイムラインは、時系列だと起業などに関係なくその人がフォローしている人の投稿が表示されます。しかし、アルゴリズムが強いとフォローしている人が投稿した時間に関係なく、起業の投稿が自分のタイムライン上に流れてきます。
各SNSでアルゴリズムは組まれていたり、変わっているのですが、その中でもFacebookは特に変動が激しいです。2016年6月から2019年5月までの約3年間で20回ものアルゴリズムのアップデートが行われました。特に2018年1月のアルゴリズムの変更では、企業ページよりも家族や友人などの投稿がタイムラインに表示されやすくなったため、一から始める優先度は低いと言えるでしょう。
企業に役立つ使い方
facebookは、個人の役職や住んでいる地域など実名制が高いため、このような情報を活かすことで、狙った層にマーケティングをすることができます。
Twitterなどに比べて、確実に狙った層に情報をとどけられるので、テストマーケティングなどでの利用がおすすめです。
利用者の年齢層の幅が広いInstagram
特徴
a.写真をアップする
Instagramは主に写真をアップするSNSです。前述で紹介したTwitterやFacebookも写真をアップできるのですが、Instagramは投稿するときに写真が”必須”です。そのため「インスタ映え」などの言葉も流行しました。
b.10代20代に流行っているが40代50代の利用者も増加中
InstagramもFacebookと同じく40代50代の利用者が多いです。トレンダーズ株式会社による調査では、Instagramの魅力として、「流行を知ることができる点」(45%)、「投稿内容が生活の参考になる点」(30%)などの情報収集として使用されることがわかりました。また、Instagramで影響力が強いジャンルはファッションと食関係ということも。また、食の投稿から購入をした経験がある人は4割を超えるため、食関係のサービスを扱っている企業は利用を検討しても良いでしょう。
(参照:2019年12月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ)
c.ハッシュタグ検索
Instagramでは「タグる」という言葉があるほど、ハッシュタグの検索が多いです。その理由としては、Twitterのように拡散機能がないことと、前述したように、情報収集でしようしているユーザーが多いことが挙げられるでしょう。
d.「ストーリー」機能でリアルタイムのことを共有しやすい
Instagramには「ストーリー」という24時間限定の投稿機能があります。これはユーザーにリアルタイムでの投稿をしてもらうための機能です。ストーリーはイベント運営をしている企業などとの相性が良いです。
企業に役立つ使い方
Instagramの大きな特徴は、写真投稿と言えるでしょう。美容用品や車など、写真映えするものを宣伝、マーケティングする際に役に立ちます。商品の写真だけでなく、ショップでの様子や商品ができる工程なども投稿で情報発信することでお客さんに興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
若者に大流行のyoutube
特徴
a.長尺の動画があげられる
Youtubeは時間制限がないと言っていいほど超尺の動画をあげることができます。現在、最も長い動画は571時間の動画です。動画を活用する機会がある企業は利用を検討しても良いでしょう。
b.10代20代に流行っている
(参照:【最新版Excelデータ配布中】5大SNSユーザー数まとめ)
こちらの画像からは一見40代が最も多いように見えますが、Youtubeは小さい子供でも利用しているもの。そのため、親のgoogleアカウントでYoutubeを利用すると、親の年齢でデータとして集計されるため、このようなデータとなるのです。実際にこちらの調査によると、若い人ほど利用率が高くなることがわかっています。
企業に役立つ使い方
Youtubeは動画での発信ができる面が強みです。今回、ご紹介しているサービスの中ではソーシャルメディアにあたり、コミュニティを作る側面に加えて情報発信の場としての利用の側面もあります。
マーケティングだけでなく、企業紹介など、様々な面での利用ができます。
気軽にクオリティの高い動画をアップできるTikTok
特徴
a.動画を作るハードルが低い
TikTokはもともと音源や振り付けなどのテンプレート用意されているものが多く、また動画の尺も15秒〜1分と短いため、動画を作るハードルが低いです。そのため、気軽に動画を投稿できるプラットフォームとなっています。
b.誰でも人気者になれる
TikTokはアルゴリズムの性質上、フォローされていなくても他人のタイムラインに自分の動画が流れることが多々あります。そのため、一つの投稿が多くの人の目に留まる可能性が他のSNSよりも高くなります。
企業に役立つ使い方
単尺動画は、若者に非常に受けがよいです。中でもTikTokはインスタグラムと異なり、フォローされていなくても他人に投稿を表示することができます。これにより拡散性があがるため、Twitterと同じく一回の投稿であっても、大きなをあげることができる場合があります。
まとめ
最後に各SNSの特徴をまとめた表を作成したので、
ぜひ参考にしてみてください!
SNS | 特徴① | 特徴② |
拡散性が高い | 匿名性が高いため、様々な用途で使える | |
実名性が高い | アルゴリズムが変わりやすい | |
写真に特化 | 10代20代に流行っているが40代50代の利用者も増加中 | |
ハッシュタグ検索 | 「ストーリー」機能でリアルタイムのことを共有 | |
Youtube | 長尺の動画があげられる | 10代20代に流行っている |
Tiktok | 動画を作るハードルが低い | 誰でも人気者になれる |
【ライター】
佐藤みちたけ
大分出身のライター。起業のワークショップなどを通じて、学校教育に違和感を覚え、高校を中退。その後上京し、17歳の若さでライターとして生計を立てる。現在では、様々な企業や団体でインタビュー記事の執筆や、Webメディアの運営などを行なっている。
【監修】
野田 拓志
株式会社 ビジネスバンクグループ
経営の12分野ガイド
早稲田大学非常勤講師
大学時代、開発経済・国際金融を専門とし、 その後「ビジネス×途上国支援」を行う力をつけるために一橋大学大学院商学研修科経営学修士コース(HMBA)へ進学。 大学院時代に、ライフネット生命の岩瀬氏や元LINEの森川氏に対して経営戦略の提言を行い、そのアイデアが実際に事業に採用される。 現在は、「社長の学校」プレジデントアカデミーの事業部長として、 各地域の経営者の支援やコンサルティングを行う。2017年4月からは早稲田大学で非常勤講師として「ビジネス・アイデア・デザイン(BID)」を行う。