良い経営者とは一体どのような経営者のことを指すのでしょうか?
その答えは一概に示すことはできないかも知れませんが、良い経営者には一定の共通点があります。
この記事では良い経営者の共通点を紹介します。
良い経営者の4つの共通点
経営者は会社を成長させるために日々奮闘しています。しかし、ただ努力するだけでは事業を良い方向に進めることはできません。良い経営者はどうすれば事業が上手くいくのかをしっかりと理解しています。
良い経営者の共通点として「将来ビジョンを持っている」「目的から逆算した経営をしている」「判断力があって決断が迅速」「戦略と戦術のすみ分けができている」の4つについてを紹介します。
将来ビジョンを持っている
良い経営者はビジョンを持っています。将来会社がどうなれば良いのかを明確に描いているのです。もしもビジョンがない場合は、漂流している舟のように、潮の目に流されるだけとなってしまいます。
行先をしっかりと見据えて、そこに向かって乗組員一丸となって進んでいくのが経営の在り方ですので、いつまでにどうなっていれば良いのか、具体的なビジョンを作って、社員と共有する必要があるでしょう。
目的から逆算した経営をしている
ビジョンが明確であれば、そこから逆算した現在の取組を行えば良いため、とても分かりやすい行動の指針ができ上ります。たとえば、10年後に業界トップに君臨したいとします。そこから逆算して、仮に1年後に年商5億円必達だとすれば、今月の売り上げ目標は4,167万円、1日200万円の売上が必要となります。
どうすれば1日200万円の売り上げを達成できるのかを考えながら、日々目標必達に向けて邁進することができるでしょう。ビジョンを持って、そこから逆算した指針は具体的な行動の原動力となるのです。
判断力があって決断が迅速
良い経営者は判断力があって、決断が迅速だという特徴もあります。優柔不断な経営者の場合は、いつまでも決断することができず、その間の時間をロスすることになります。
仮に間違った判断を下してしまったとしても、迅速に決断した場合にはロスを取り返すことができますし、次の成功への糧とすることもできるでしょう。良い経営者は間違いを恐れず、判断するスピードが早いのです。
戦略と戦術のすみ分けができている
戦略と戦術のすみ分けができているのも良い経営者の特徴です。戦略は全体的な作戦のことを指し、戦術は具体的な手法のことを指します。たとえば、会社が成長するために、ウェブマーケティングに力を入れて広告費用を削減と広報活動を両立するのは戦略的な取り組みです。
一方、営業トークの充実や、見積もり価格の決め方など、具体的な手法によって受注を引き出す方法が戦術です。これらのすみ分けができていると、経営視点が明確となりやすいでしょう。
良い経営者の社員への2つの態度
良い経営者は自社の社員に対してもきっちりとした配慮をしています。具体的には「社員の気持ちを理解しようとする」「社員の物心両面を向上させようとする」などがあげられます。
会社に利益をもたらしているのは経営者だけではありません。船の進路を決め、指示を出すのが経営者だとすれば、社員は乗組員であり、エンジンでもあります。そんな社員を大切に扱うのは最低条件だといえるでしょう。
社員の気持ちを理解しようとする
社員の気持ちに寄り添うことができる経営者は良い経営者です。「給料を払っているんだから働くのは当たり前だ」と思っている経営者はマネジメントができているとはいえません。
人間は感情の生き物なので、気持ちを大切にすることで、最大のパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。社員とコミニケーションを密にして、社員の本音を理解しながら、しっかりと働いてくれるように導いていきましょう。
社員の物心両面を向上させようとする
良い経営者は社員の物心両面を向上させようと本気で思っています。給料をしっかりと稼がせるだけではそれは達成できません。自社で働いていることにやりがいや幸せを感じてもらえて、初めて物心両面を満たすことができます。
そのために、会社としてどのような環境を提供すれば良いのか、本気で考えているのが良い経営者です。物心両面が向上すれば、結果的に社員は自分の能力を最大限発揮して、会社に利益をもたらしてくれるでしょう。
良い経営者の2つの社内的取組み
良い経営者は、社内的な取り組みにも気を配っています。具体的には仕事の効率を上げることによって、利益を最大化するという内容です。
では、どのように仕事の効率化を目指しているのでしょうか?
効率の良い仕組みを推奨している
仕事の効率化は仕組みで図ることが可能です。業務フローを作ったり、業務の一部をマニュアル化するなど、さまざまな工夫で対処することが可能です。これらの内容を経営者自らが作成しなくても、責任者を決めて取り組めば良いですし、社員側から提案があれば、真剣に検討するのも取組の1つです。経営者が仕事の効率化を推奨しているという姿勢を示すことが重要だといえるでしょう。
システムで効率化を図っている
システムを導入して、具体的に効率化を図ることも効果的です。システムを導入すると、今まで人が時間のロスを生み出していたとしても、自動的にロスカットを行うことができます。
また、単純作業の場合はシステムで処理した方が圧倒的に速いため、効率化のためにシステム導入は見逃せない要素です。世の中には高額なシステムがありますが、金額と利便性が比例するとは限りませんので、自社に合ったシステムを見つけて導入することをおすすめします。
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おわりに
良い経営者は会社の方向性をしっかりと見据え、社内にも目を向けて事業運営をしています。会社のかじ取りはビジョンと人の気持ちに配慮することで、上手に進むことができるでしょう。また、社員の頑張りを最大限発揮するためには効率も重要ですので、仕組みづくりやシステム導入も検討しましょう。
以下の記事では、社長がおさえるべき仕事を紹介していますので、合わせてご参照ください。