業界ごとに、
「信じられないくらい儲かっている」
会社ってありますよね。
◯この業界では、このぐらいの利益が普通
◯この業界では、このやり方が普通
そういったものを、どんどん打ち壊し、
独自のやり方を編み出している会社です。
今回は、
ビジネス効率を上げながら、
顧客満足度も引き上げる!
企業の革新的な取り組みを
3つ、ご紹介します!
1. 日本一 儲かっているラーメン屋の仕掛け
突然ですが、あなたに問題です。
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Q. 日本一 儲かっているラーメン屋は?
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正解は、こちら!
「一蘭(https://ichiran.com/)」
年商は257億円を超え、
今や世界にも複数の店舗を構えています。
最も稼ぐお店は「アトレ上野店」。
公表データが無いので
正確さは不明ですが
その売上は、
◯ 月商:4,000万円
◯ 年商:4〜5億円
とも言われています。
なぜ、
ここまで儲かるのでしょうか?
そこにはやはり、
「仕掛け」が存在します。
もちろん、
その仕掛けは1つではありません。
本当にたくさんの工夫を
積み重ねています。
そんな中で、今回ご紹介するのは
「味集中カウンター」というもの。
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▼味集中カウンターとは?
https://ichiran.com/ganso/#counter
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一蘭の店舗は「味集中カウンター」という
個別の仕切りで区切られています。
この「仕切り」によって、
顧客は1人でラーメンと向き合う
ことになるのです。
「え、それだけ?
それがどうしたの?」
そう思いましたか?
「たったそれだけ」のことなのですが、
ビジネスに劇的な影響があるのです。
どんな影響かというと・・・
【味集中カウンター2つの効果】ーー
① 一蘭の「物語」を読んでしまう
② 回転率が劇的に上がる
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① 一蘭の「物語」を読んでしまう
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一蘭では友達連れで訪れたとしても、
別々の「味集中カウンター」へと
案内されてしまいます。
そうすると、話し相手も居ないので、
「暇」なのですね(笑)
なので、ついつい、席に置いてある
「一蘭の歴史」や、
「一蘭の想い」が書かれたものを
手に取ってしまいます。
通常の店舗では、伝達しづらい、
こういった「ブランド・ストーリー」を、
効率よく伝えることができるのです。
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② 回転率が劇的に上がる
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味集中カウンターは、文字通り
「食べる」ことしかできません。
博多豚骨ラーメンなので、麺は極細。
麺のゆで時間は1分もかかりません。
注文したラーメンは、
すぐに目の前に提供されます。
お客さんは、出てきたラーメンを、
味わいつつ、一気に食べ、
そして、退店していくのです。
普通のお店では、何人かで来たお客さんが
食べ終わった後も喋っていたり、
スマホをいじっていることが多いもの。
「味集中カウンター」が、
それを綺麗に防いでいるのです。
2. ホテル業界の異端児の仕掛け
スーパーホテルというホテルを
ご存知ですか?
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▼スーパーホテルとは?
https://www.superhotel.co.jp/
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「ぐっすり眠れること」にこだわり、
ビジネスホテルの中でも、
顧客満足度が突出したホテル。
リサーチ会社J.D.パワーが発表した
日本ホテル宿泊客満足度調査
(1泊9000円未満部門)では
「6年連続」の「1位」を獲得しています。
年商は300億円を超え、利益率も高い。
超優良企業です。
このホテルはIT投資や、
様々な工夫を積み上げることで、
ビジネス効率を上げながら、
顧客満足度を伸ばしています。
様々な工夫の中から、
今回は3つをご紹介!
【スーパーホテル3つの工夫】ーーーーー
① 靴を脱いで「ぐっすり」お眠り下さい
② 大浴場を完備&エコ経営
③ 選べるマクラ
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① 靴を脱いで「ぐっすり」お眠り下さい
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客室のドアを開け、中に入るとすぐ、
足元に、こんな言葉が書かれています。
「靴を脱いで「ぐっすり」お眠り下さい」
そして、傍らにはスリッパが置いてある。
さすが「睡眠」にこだわるホテル。
「おもてなし」ですね。
しかし、この施策、
単なる「おもてなし」ではないのです。
ここでの目的は、お客さんに
「靴を脱いでもらうこと」。
お客さんが入口付近で靴を脱げば、
それだけ室内の汚れが減り、
掃除が楽になります。
「顧客のため」を打ち出しつつ、
ビジネス効率を上げているのですね。
さすがの取り組みです。
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② 大浴場を完備&エコ経営
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スーパーホテルでは、
大浴場を完備しています。
客室には丁寧にも、
タオル類がバッグに入れて置いてあり、
そのバッグと着替えを持てば、
大浴場に向かうことができます。
さすが顧客満足度1衣。
ホスピタリティですね。
しかし!
これも単なる
ホスピタリティではないのです。
ここでの目的は、お客さんに
「部屋の風呂を使わせないこと」。
お客さんが一箇所の大浴場を使えば、
それだけ、室内の掃除が楽になります。
「大浴場でゆっくりできる」を
ウリとして押し出しつつ、
ビジネスを効率化しているのです。
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③ 選べるマクラ
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スーパーホテルでは、
「睡眠」にこだわっています。
ホテルロビーには
8種類ほどのマクラが置いてあり、
自分で好きなものを選べます。
これ、
「こだわりのマクラを部屋に置く」
ではなく
「自分でマクラを選ばせる」
ことがポイント。
こうした手法をすることによって、
「マクラが合わない!」というクレームが
「ほぼゼロ」に減ったそうです。
3. 顧客単価がすごい!パン屋さんの仕掛け
大阪に「ル・シュクレ・クール」という
パン屋さんがあります。
▼ル・シュクレ・クールとは?
http://www.lesucrecoeur.com/home.html
数々のメディアでも取り上げられ、
とっても美味しいパンを提供するお店。
僕もファンの一人です。
さすが人気店だけあって、
このお店は、常に行列ができています。
実際にパンを買ってみると、
驚くのが、その「顧客単価」。
「3,000円」「5,000円」といった金額を
多くの方が支払っていきます。
なぜ、こんなにも単価が上がるのでしょう?
実は「売り方」に秘密があるのです。
このお店では、大きなショーケースに、
様々なパンを展示して販売しています。
お客さんは、
まるでケーキ屋さんのように、
「これとこれをください」と
店員さんに伝え、パンを取ってもらいます。
そして「以上でお願いします」と告げると、
お会計へと移っていく形式。
店内には販売スタッフ、製造スタッフを含め
十数名が働いています。
しかし、どんなに行列ができても、
この「注文を受ける」スタッフは、
1名なのです。
いったい、なぜでしょうか?
実は、それこそがポイント!
この販売方法をすることで、
次の2つの効果が生まれます。
【個別注文で生まれる2つの効果】
① 途切れぬ行列ができる
② 顧客単価がアップする
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① 途切れぬ行列ができる
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このお店は、もともと行列店。
上記のような売り方をすることで、
その行列が「ずっと続いて」いきます。
TVや雑誌を見て来るお客さまも多いので、
「すごい!やっぱり行列!」と感じます。
通りかかった人も「何の行列なの?」と
訪ねたりしています。
まさに、行列が行列を呼ぶ状態が
つくられるのです。
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② 顧客単価がアップする
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パンを買うまでには、
それなりに時間がかかります。
そうすると、自分の番が来るまでの間、
お客さんはじっくりと、
パンを見定めることになるのです。
そして前述の通り、このお店では、
「3,000円」「5,000円」など、
まとめ書いする人が多数。
前の人は、まとめて、
たくさんの種類を買っている。
後ろを見れば、大行列。
そうすると、
「せっかく来たのだから・・・」と
いつもよりも多めに買う心理が働きます。
さらに、自分が注文している姿は、
別のお客様に見られています。
ついつい
「見栄」も働いてしまうのですね。
そして、顧客の平均単価が
引き上がっていくのです。
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いかがでしたか?
本日は3社の事例を
ご紹介しました。
経営で目指すのは、やはり、
「一石二鳥・三鳥」の施策。
<本日の質問>・・・・・・・・・・・・
Q1. 顧客満足度を上げながら、
ビジネス効率を上げられないか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぜひ、考えてみてください!
ライター:黄塚 森