透明になる日

 

 

自分は、いつか透明になっていく。

 

 

無の存在になっていく。

 

 

子供のころ、それを考えると、怖くてしょうがなかった。

 

 

どうやったら、永遠でいられるのか?

 

 

そんなことを、よく考えてた。

 

 

だから、最初になろうと思った職業は、
ロボット博士だった。

 

 

ロボットになれば、鉄腕アトムになって、
いつまでも生きていられるかもしれない。

 

 

真剣に、そんなことを考えていた。

 

 

大人になった今、ロボットにはなれないと分かってる。

 

 

いつか、透明になる日が来るのも分かってる。

 

 

でも、だからこそ、人生は輝いている。

 

 

 

 

― 浜口隆則・著『仕事は味方』より抜粋

 


 

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