2015年の経営計画を立てる前にすべき3つのこと
■ 2015年成果を上げるための目標・計画の作り方〜3つのステップ〜
年末年始、この時期になってくると、
来年の抱負や目標を立てる方が多いと思います。
しかし、目標や計画を立てたはいいけど、
・抽象的な目標・計画になってしまった
・結局しっかり定まらずうやむやになってしまった
・3ヶ月くらい経過すると立てた目標を覚えてすらいない
過去にそんな経験をしたことはありませんか?
このような現象に陥ってしまうのは、
実は“事前準備が出来ていない”ことが原因なのです。
目標・計画を作る際には、以下の3つのステップを踏むと
良い計画・目標をつくることができます。
① 現状を把握する (2014年してきたことの棚卸しをする)
② 戦略を立てる (事業の方向性・未来を描く)
③ 戦術を立てる (戦術を基に目標・計画を作成する)
多くの方が「① 現状を把握する」「② 戦略を立てる」を飛ばして、
いきなり「③ 戦術を立てる」ことに取り組んでしまうため、
前述のような無意味な目標・計画設定をしてしまうのです。
この中で特に重要なのは、「② 戦略を立てる」こと。
まずは「“戦略”と“戦術”の違い」を
しっかりと認識しておきましょう。
■ “戦略”と“戦術”の違い
“戦略” = 目的・ゴール(strategy)
“戦術” = 手段・方法(tactics)
“戦略”と“戦術”はこのように定義されています。
例えば、
“どこに行くか”を決めることは“戦略”
ex ) 東京から大阪に行く
“どうやっていくか”を決めることは“戦術”
ex ) 交通手段は電車で行く
「ビジネスはすべて“戦略”と“戦術”で考える必要がある。」
そして、
「“戦術”の間違いは途中で修正できても、
“戦略”の間違いは取り返しがつかない。」
と言われています。
例えば、東京から大阪に行くとしても、
“早くつく”
“安く”
“荷物がある”
などの制約条件によって、“どうやっていくか”が変わります。
このときに、“どこへいくか”(戦略)が
しっかりと定まっていないと、大阪に行くつもりが、
「全く逆の東北新幹線に乗ってしまった」
という事態になりかねません。
「そんなバカな!」と思うかもしれませんが、ビジネスの現場では
このような“戦略”と“戦術”の混合が往々にして生じています。
立てようとしている目標・計画(戦術)は
しっかりと考えられた目的・ゴール(戦略)を基に立てられていますか?
“戦略”がないまま「来年は〇〇を達成しよう!」と
目標・計画(戦術)ばかりに目がいっていませんか?
年の初めで方向性を間違えないように気をつけましょう。
では、方向性(戦略)を間違わないために、
必要なこととは何でしょうか?
■ “戦略”を立てるときの注意点
「7つの習慣」のコヴィー博士は、「主体性を持つ」ことを、
「人間として自分の人生に対して自ら選択し、自ら責任をとるということ」
と定義しています。
この「主体性」は経営者として、
とても重要な要素であると言われています。
しかし、“戦略”をつくる上ではこの「主体性」が視野を狭め、
間違った方向へ舵を切ってしまう重大な原因になり得るのです。
つまり、正しい“戦略”をつくるためには、
客観的な視点を取り入れる必要があるのです。
しかし、誰の視点でもいいわけではありません。
経営戦略を立てる際にアドバイスを求めるなら
少なくとも以下の3つの要素を備えた人に相談することをおすすめします。
① ビジネスでの成功体験・失敗体験を持っていること
② 事業への投資活動経験を持っていること
③ 一定の距離感があること
①・②は当然のことですが、「③ 一定の距離感があること」
ということも重要なポイントです。
なぜなら親身になりすぎると、
客観的な指摘ができなくなってしまうためです。
まずは皆さまの周りに相談できそうな方を
思い浮かべてみてみましょう。
決して一人で考え、一人で目標・計画を設定して、
誤った方向へ突き進むのだけはやめましょう。
実りある1年にできるのか、生産性もない1年になってしまうのかは、
最初の「戦略の設計」の段階で9割方決まってしまいます。
最初の「戦略の設計」で誤った方向へ進まないように、
1人で考えるだけでなく、信頼できる人からの
客観的なアドバイスを取り入れるようにしましょう。