たった20分の睡眠が「決断の質」を変える | |
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投稿日: 2014/4/25 | カテゴリー: トレンド・最新情報 |
日本でも「シエスタ」文化が始まる?
2014年4月から、福岡県 筑前町の中学校で、
全国的にも珍しい「昼寝の時間」が導入されました。
対象はすべての生徒と教職員。
毎週月曜日と水曜日、昼休みが終わったあとの
13時50分から10分間、教室のカーテンを閉め切り、
クラシック音楽が流れるなかで、一斉に昼寝をします。
生徒の心身の成長を促すとともに、
午後の授業への集中力を高めて学力向上させる狙いがあるとのことです。
昼寝の効用は、
今までも様々なところで語られています。
しかし、この「昼寝」って、
果たしてどの程度の効果があるのでしょうか?
起業家と睡眠時間
起業家や経営者には、睡眠もあまり取らずに働く
ハードワーカーが多く居ます。
Yahoo!でCEOを務めるメリッサ・メイヤー氏や、
Twitter創業者でSquareのCEOも務めるジャック・ドーシー氏は、
長いときでも1日の睡眠時間は4時間ほどだと言われています。
ただ、そんな「世界の起業家」の間でも、
「健康の重要性」が見直されてきています。
現代の起業家に求められるのは、
極度のストレスを感じながら、高い業績を実現すること。
そのためには、プロスポーツ選手と同様、
“高度な状況判断”、“マインドのコントロール”、
“適切な意思決定”が要求されます。
高いパフォーマンスを維持するための「鍵」となるのが
生活を支える「食事」「睡眠」「運動」の3つです。
今回は、その中でも「睡眠」について
詳しく見ていきます。
人間には2種類の睡眠がある
人間の睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の
2種類が存在します。
それぞれの睡眠には、次のような役割があると
考えられています。
【ノンレム睡眠】
・体の疲れを取る。
・脳も休止状態に入るので、目覚めるのが難しい。
・記憶の整理をしているとも言われている
【レム睡眠】
・脳が極めて活性化している状態
・なおかつ、脳内の理性的な部分は停止しているため、
脳が最も「自由」な状態とも言える
・創造性が最も高いと言われている
眠りについた直後に訪れるのが、ノンレム睡眠の中でも、
特に深い睡眠である「SWS睡眠」です。
その後は90分ほどの周期で、レム睡眠とノンレム睡眠の周期が繰り返され、
睡眠時間が長くなるほど、レム睡眠の「期間」が長くなっていきます。
近年の研究によって明らかにされたのが、
短すぎる睡眠時間が、「レム睡眠」に異常をきたすということです。
睡眠不足がレム睡眠を“奪う”
睡眠時間が短くなりすぎると、
レム睡眠が短期間で切り替わるようになり、
本来の役割を十分に果たせなくなります。
レム睡眠時には、脳の海馬および前帯状皮質という部分が活性化します。
それらは感情に「待った」をかけたり、「抑制」したりする部分です。
レム睡眠が不足すると、それらの部分が働かなくなり、
以下のように、様々な症状があらわれます。
・イライラする
・ネガティブなことばかり考えてしまう
・いつでも不機嫌
・ポジティブに考えられない
・人生を楽しむ能力がない
これらの症状は、海馬が感情をうまくコントロール出来ないために、
扁桃体という部分が異常に活性化することで引き起こされます。
きちんと睡眠を取れば、感情を制御する能力はすぐに回復します。
しかし、起業家や経営者の方は、
ゆっくり眠ることも許されない場合が多いかと思います。
そんな方におすすめなのが「昼寝」です。
20分の睡眠が、能力を倍増する?
ノートルダム大学の認知神経学者で、助教授も務める
ジェシカ・ペイン氏は「20分多く眠ること」を推奨しています。
寝る時間を早くしても、
いつもより遅くまで寝ていても良いのですが、
特におすすめなのが「20分間の昼寝」を取ること。
ジェシカ氏は、昼寝によって
「パフィーマンスが2〜3倍になる」と言っています。
ただし、昼寝の「長さ」にはくれぐれも注意してください。
昼寝が20分間を超えると「深い眠り」に入ってしまい、
目覚めが悪く、起きるのがツラくなります。
必ず、20分以内で時間を取るようにしましょう。
たった20分の昼寝は、誰でも、簡単に
毎日の生活に取り入れることができます。
1日の生産性を上げ、よりよい決断をするために、
ぜひ活用してみてください。
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黄塚 森(Shin Kozuka)について
「起業の学校」アントレプレナーアカデミー全体統括。社内外を問わずwebを中心としたマーケティングに携わる。読者1万5,000人のメルマガを執筆する他、記事作成などコンテンツ製作を得意とする。経営者向けセミナーの企画・運営も行っている。