『20代起業 vs 40代起業』 〜起業時の年齢にあわせた強みとは?〜 |
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投稿日: 2013/06/13 | カテゴリー: 起業・経営 |
20代起業と40代起業での覚悟の違い
私は20代で起業の選択を覚悟しましたが、その時は経営者としての自覚にまだまだ欠けていたと思います。意気揚々と起業してみたものの、実際は設立後の数年間はかなり苦しい時期が続き、その経験を通じて自覚が芽生え増してきたとも言えます。
「起業年齢は、何歳が適齢なのでしょうか?」仕事柄、このようなご質問をよく頂きます。
私は、幸いにも27歳で起業のチャンスに恵まれましたので、あまり深く考えずに、若さ特有の『勢い起業』でした。40代の今の私だったら「同じ覚悟が出来ただろうか?」と考えることがあります。20代での起業、40代での起業、実は、覚悟という意味では大きな違いがあるように思えます。年齢と共に、色々なしがらみや背負うものが増えて、起業の決断が難しくなるのではないでしょうか。
20代・40代の「強み・弱み」
そこで、20代と40代のそれぞれの「強み」と「弱み」を、簡単に分類してみました。
■ 20代の強み(40代の弱み)
・ 小さな失敗が許されやすい
・ 応援されやすい
・ 体力(行動力)がある
・ 仲間を集めやすい
・ 素直に頭を下げられる
・ やり直しがきく
・ 大きなビジョンが描ける
・ 若さのセンス、流行に敏感
(F1世代)
・ 無知(バイタリティーが豊富)
※本人が気付いていないメリットが沢山あります。
■ 20代の弱み(40代の強み)
・経験値
・ 思考力
・ 技術力
・ 知識
・ 人脈
・ 資金
※若さ故の時間不足でもありますが、
逆に熟練された40代の強みでもあります。
分類してみると、『20代の強みは40代の弱み』、『40代の強みは20代の弱み』、このように、正反対であることが面白いです。
さらに、この20代の弱みを『心技体』に置き換えてみると、
① 心 (EQ) メンタルを磨く
・ 経験値
・ 思考力
② 技 (IQ) スキルを高める
・ 技術力
・ 知識
③ 体 (RQ) リソースを作る
・ 人脈
・ 資金
20代・40代がすべきこと
この中で「心」と「体」は、時間を掛けて実践の中で「磨き、作る」必要性がありますが、「技」の部分は、集中的に行えば高めることが出来ます。だから、20代が起業するには、「経営の技術」を高めるための時間投下が重要であると思います。
一方、40代の起業は、「心技体」が充実していますので、リソースとスキルを活かした起業スタイルが好ましいです。逆に言えば、全く経験値の無い新規事業で起業された方は、事業立ち上げ時に大変なご苦労をされている方が多いように思います。体力がある20代が、むしろチャレンジすべき領域かもしれませんね。
起業の適齢期は、20代と40代の両方の良いところを持った30代前半が適齢期かもしれません。ただ、その年齢以降でも、『思ったら吉日』であると思いますが、起業時の年齢で、全く違った戦略を取る必要がある点だけはご参考に頂ければと思います。
20代の起業は、『懸命』な努力が結果を生みだす。
40代の起業は、『賢明』な戦略が結果を生みだす。
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阪東 浩二(Koji Bando)について
株式会社ビジネスバンクグループ専務取締役。3千社以上の起業相談を受けてきた実績から「起業支援の専門家」と呼ばれる。複数の会社の社外取締役、監査役も務める。実体験から生み出された、営業ノウハウと経営スタイルが起業コンサルタントとして支持されている。