「やる気」と「成果」を最大化する「3つのポイント」:小笹 芳央 氏 | |
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投稿日: 2014/5/30 | カテゴリー: 経営者の教え |
株式会社リンクアンドモチベーションは、世界初の「モチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社です。創業者の小笹 芳央 氏はかつてリクルートに在籍し、人事としてリクルートの大量採用などに携わり、数々の偉業を成し遂げたことから“伝説の人事”という異名も持つ人物。創業からわずか8年で会社を上場に導いた手腕は各種メディアからも注目を集めています。今回はそんな小笹氏に「“やる気”と“成果”の最大化理論」というテーマでお話いただきました。
モチベーション・マネジメント 3つのポイント
「モチベーション・マネジメントのポイントは3つある」
小笹氏は、そう語ります。そのポイントはこちら。
【モチベーション・マネジメント 3つのポイント】
1.やりたいことを把握する
2.やるべきことを認識させる
3.やれることを広げる
それぞれの項目について、詳しく見ていきます。
1.やりたいことを把握する
人にはそれぞれ「モチベーションの源泉」が異なります。「モチベーション特性」と呼ばれる「その違い」は次の4つのタイプに分類できます。
A. アタックタイプ(達成支配型)
B. シンキングタイプ(論理探求型)
C. クリエイトタイプ(審美創造型)
D. レシーブタイプ(貢献奉仕型)
人はそれぞれ、異なったモチベーションに基いて行動しています。
まずは、マネジメントをする対象の特性を見極める。
そして、それぞれのモチベーション特性にあったマネジメントをすることで、
部下の「やる気」を最大化することができるのです。
2.やるべきことを認識させる
「会社は家族ではなく“機能集団”である。
甘えの風土を払拭するために
【社内に「プロの哲学」を共有する】ことが大切だ」
【プロの哲学5ヶ条】
[その1]働く目的は、自由の獲得である
[その2]信頼は、約束と実行から生まれる
[その3]仕事の報酬は、仕事である
[その4]全ての顧客ニーズに応えてはならない
[その5]組織の問題は「人」ではなく「“間”」にある
社員一人ひとりが同じ方向を向いて会社を成長へと導くためには、
社内に「考え方・評価基準」に対する共通の価値観が必要です。
小笹氏は全社員が持つべき考え方や、
判断基準を「DNA BOOK」としてまとめ、社内に配布。
さらに、定期的に「理解度を問うテスト」を実施して浸透を図っているそうです。
3.やれることを広げる
部下は「部下の目線」で世界を見ています。
そして、その世界の中で悩み、迷っています。
上司からしたら「たいしたことのないミス」でも、
部下には「自分のキャリアが途絶えた」かのように
見えているかもしれません。
上司から見たら「達成できる目標」でも、
部下には「絶対に届かない目標」のように
感じているかもしれません。
小笹氏は、この「部下の目線」を「時空」という
表現で表しておられました。
上司の仕事のひとつは「時空」を広げ、
部下の挑戦できる範囲を広げてあげることです。
そうやって少しづつ「時空」を広げていくことで、
部下は達成感を味わいながら、成長していくのです。
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上司と部下という関係も、人間同士の係わりです。
良い関係を築くためには相手を「知り」「教え」「導く」という3つのステップが重要なのだと、改めて気付きました。上司として部下を導く立場にある方は、ぜひ参考にしてみてください。
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小笹 芳央 氏
株式会社リンクアンドモチベーション
代表取締役会長
1961年大阪府出身。早稲田大学政治経済学部卒業後(株)リクルート入社。2000年(株)リンクアンドモチベーションを設立し、同社代表取締役社長就任。気鋭の企業変革コンサルタントとして注目を集める。モチベーションエンジニアリングという技術を確立させ、幅広い業界からその実効性が支持されている。経営者としても、創業から8年で同社を東証一部に上場させた手腕には定評があり、講演会やテレビ(フジテレビ「とくダネ!」、テレビ朝日「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」他)・ラジオ出演でも人気を博している。現在は、モチベーションを切り口に、企業向けコンサルティングなどのBtoB事業に加え、PCスクールや学習塾、プロバスケットボール球団やレストラン経営など、BtoC事業も展開するグループの代表として経営に携わる。Forbesアジア主催、Asia's 200 Best Under A Billion(2009年)、企業家ネットワーク及び経済誌(企業化倶楽部)主催、第10回年間優秀企業家賞(2008年)受賞。代表作に『会社の品格』『セルフ・モチベーション』『モチベーション・マネジメント』など多数。