小さなTry&Erro
軒先株式会社 / 西浦 明
現在のオールアバウトにサービス開始前の段階で声をかけられました。これから立ち上がるネット関連企業に参加できるという機会はまたとないチャンスだなと考え、参加することになりました。
そこでは広告営業をしていました。広告営業は始めてだったので、最初は不安が付きまとっていましたね。 その後はオールアバウトのサービス自体が伸びていたので、もう少し働こうとも考えていたのですが、ソニーのゲーム会社に誘われたこともあり、再び転職を決めました。オールアバウトでは、サイトの立ち上げ前後に関われたことがとても良い機会だったと思います。
その後、NGOに勤めている時に妊娠していることが分かりました。出産後は子供との時間を大切にしたいと考えていたので、組織のなかで働くことを辞める決心をしました。 退職後は自由な時間があったので、以前駐在していたチリから商材を輸入し、販売するビジネスをしようと考えていました。しかし、どのように商品を売ればいいのかわかりませんでした。
そこで、商品のテスト販売をしてみようと思い、場所を探し始めたのが軒先株式会社を立ち上げるそもそものキッカケでした。
今でもそうだと思いますが、1週間から2週間の期間で物を販売するというのはとても難しいんです。3坪の土地を借りるのに1週間21万円と非常に高価で、さらに私が探している時は半年後まで予約でいっぱいだと聞かされました。
なんて儲かる商売なんだろうと思いましたね。効果にも関わらず予約がいっぱいであることから、需要に対する供給が少ない事も容易に想像できました。
そこで、自分がそういう場所を提供することは出来ないかなと考えました。しかし、自分で土地を借り上げようにもリスクが高く、踏み切れません。それなら、自分は貸し手と借り手のマッチングを行えばいいなと思いましたね。
利用者からすると、展示台と「ノボリ」を置くスペースがあれば十分商売できるじゃないですか。そうすると街中のスペースが売り場に見えてくるんですよね。そんなスペースを有効活用したいと思い、軒先株式会社を立ち上げました。
はい。弊社の運営している「軒先.com」は、ビルの軒先、非常階段の下、屋上など今まで賃貸の対象にならなかった場所を対象に貸し手と借り手のマッチングを行っています。
マッチングといっても、サイトを開設して自由にご利用頂くだけでなく、利用者の方の審査、集金代行など貸し出しに関する業務の全て弊社で行っています。
インターネットで軒先.comに辿りついて下さった、ビルオーナーの方々にご登録いただきました。利用者にもニーズはあったようで、営業場所の確保に苦労 なさっていた移動販売の方々に喜んでいただき、浸透していくことができました。最初は横浜駅近くの自社ビルが貸し出され、弁当販売のために利用されまし た。
現在の日本では、敷金、礼金、内装工事費などがかかるため、起業して店を構えることへの敷居が高いと思います。そうして店を構えたとしても上手くいくかわ からないじゃないですか。出店を考えている日知が高いお金を投資せずに短期間トライアルしてみる。そのようなインフラを提供していきたいなと考えていま す。
新しいことを始める最初のステップとして弊社のサービスを利用して欲しいですね。 また、デッドスペースには有効活用できる場所がたくさんあり、利用者もたくさんいるということをもっと世の中の人に知ってもらいたいんです。
設備投資をせず、エコフレンドリーにデッドスペースを利用していただくだけでも日本の活性化につながると思うんですよね。そういう所で貢献できれば良いなと思います。