「目標」を定めて突っ走れ
ピクスタ株式会社 代表取締役 / 古俣大介
<プロフィール>
1976年9月生まれ。
多摩大学在学中に、コーヒー豆のEC販売、女性向け古着販売を開始。
その後大学4年次に株式会社ガイアックスにインターン入社。
正社員入社後、営業マネージャーとして2つの新規事業部を立ち上げた後、
2000年9月に子会社の立ち上げに参画、取締役に就任。
2002年1月に有限会社万来設立。飲食店舗向け販促デザイン事業を開始。
2003年3月に撤退し、美容健康グッズのEC事業を開始。2年後に年商1億円となる。
2005年8月、株式会社オンボード設立(現ピクスタ株式会社)。デジタルフォト関連の事業を開始。
好きな言葉は「起こったことはすべて必然」
<事業内容>
写真・イラスト・動画素材のマーケットプレイス「PIXTA」の運営。
「インターネットでフラットな世界をつくる」という理念のもと、
「個人が生み出すオンリーワン」を支援したいという想いから、
誰もがフラットに作品を投稿できるクリエイティブ・プラットフォームを立ち上げ、
写真・イラストは1点540円〜、動画は1点2,160円〜という低価格かつ高品質な素材を
幅広く提供。誰もが才能と情熱を発揮できる場所として、国内最大のマイクロストックフォトサイト(低価格ストックフォトサイト)に成長した。
2013年からは、シンガポールにも拠点を置き、アジア展開にも注力。
2014年からは定額制プランを開始するなど時代に合わせたサービス展開で、
アジアNo.1のクリエイティブ・クラットフォームを目指している。
ピクスタ株式会社 HP : https://pixta.co.jp/
写真・イラスト・動画素材のマーケットプレイス「PIXTA」 :https://pixta.jp/
僕は大学2年生の頃まで、かなり意識の低い学生でした。何に対してもやる気が起きず、学校にもほとんど行っていなくて。そのせいで、一年生にしていきなり留年してしまったくらいです(笑)。悪友と遊び回りながら、かといって心底楽しいわけでもなく、毎日悶々としながら生きていました。
しかし、2年生の夏に2つの大きな出来事を経て、人生がリセットされたんです。まず1つめは、親戚が移住していたイスラエルに行ったことです。僕にとってはそれが初めての海外で、日本とのギャップの大きさに衝撃を受けました。国の周りは敵国だらけで、水資源の確保にも苦労をする。そんな切迫した日々の中で、「今まで生きてきた世界がいかに狭いか」を知りました。もう1つは、イスラエルに行った時に、孫正義社長の本を読んだことです。その本には、彼が10代の頃から発明で1億円以上稼いだり、カリフォルニアのUCバークレー時代にゲームセンターを作って年商2、3億を稼いだりした、といったことが書いてありました。その時、「自分もこんなエキサイティングな人生を送りたい!」と思ったんです。「自分も本気で努力したら、できるんじゃないか」って思えたんですよね。これがきっかけで、事業家を目指すことにしました。
以来、悪友との付き合いをスッパリやめて、大学にも毎日通うようになりました。そこから一気に、自分の考え方や生活が変わったんです。
起業をするまでには少し時間がかかりました。「起業したい」とは言っても、まず何から始めれば良いのか分からなかったからです。また、「今の自分の能力と知識だけで起業できるのか?」という不安もありました。そのため、起業の準備として、本やビジネス誌のバックナンバーを読みあさりました。新聞も含めて毎日、数え切れないほど読みましたね。ビジネスセミナーにも通いました。この経験は、今の自分の知識としてとても役に立っています。でも今思えば、知識のインプットだけではなく、たとえばインターンに挑戦するなど、得た知識をアウトプットする「行動力」も必要だったな、と思います。
それは、人それぞれだと思います。例えば孫社長やビル・ゲイツ、スティーブ・ジョブズなど、名だたる起業家でも会社員として働いたことのない人はたくさんいます。こういう人たちは皆、物凄い「行動力」を持っていて、自分のやりたいことに対して一気に飛び込む能力があるのだと思います。 でも、「行動力」に自信のない人は、僕のように会社で経験を積んでから起業をするのもアリだと思います。会社って、「行動せざるを得ない環境」だと思うんです。僕はそこまで「行動力」がある方ではなかったから、会社で半強制的に色々な仕事をやらせてもらい、色んなことを学べたのは大きかったですね。
そうですね。僕が起業できた要因のひとつは、「環境を変えたこと」だと思います。悪友とつるんでいた大学2年生の頃とは違って、個人事業やインターンをやっていると、スゴイ学生に出会える。そんな環境だからこそ「自分も頑張らなければ」と思えたし、起業に踏み切ることができたのだと思います。