打算的になるな
株式会社メディカルプラットフォーム / 東野 徹
病院に行った時に10分の診療を受けるために1時間も待たされる時があったんです。そういった状況がまかり通っていたので、これを打破したいなと思ったのがきっかけです。医師に会うために多くの時間を費やさなければならないほど、日本の医師の世界は保守的な業界です。だから若い世代が知的交流をしようと思い、現在の会社を設立しました。医師限定の動画配信サイトで手術動画の共有などをして医師同士の技術の向上や交流をすることで、現状を変えていこうと考えています。
自分の人生を自分で選択できること、当たり前のことが出来ることです。ロンドンにいた頃はサラリーマンだったので、企業に属している以上、自分の判断で動けなかったこともありました。また、会社を興すと責任が全て自分に降りかかるので、コミットメントが増えるので、楽しい度合も大きくなると思います。責任を負うことでの痛さや喜びが自分の肌で感じられるのは魅力だと思います。そして人に対する想像力もつくと思います。例えば起業して間もない頃に営業に行くとします。自分は価値があると思っていてもクライアントにとってはあまり価値のないものだと思われるのが普通で、自己満足で終わってしまいます。そこは想像力を養える貴重なチャンスだと思います。そこはサラリーマンの時には経験できなかったので良かったと思います。
マネジメントとファイナンスの部分は苦労します。マネジメントに関しては採用をする時に意識していることがあり、「ありがとう」と言われて嬉しい人間か「すごい」と言われて嬉しい人間がいたら、私は前者を採用することです。なぜなら前者のように感謝できる人の方がある程度の困難に立ち向かえる精神力があるからです。一方で後者は自分中心になってしまい組織として上手くいかない場合が多いからです。だからこそ、誰が入社しても売れる仕組みを作ることが今後の課題だと思っています。
ファイナンスの部分では、大企業がクライアントなので、契約までの期間がかかってしまうことは大変だったことがありました。
当たり前のことですが、相手にも相手の事情があると考えることです。会社経営は自分とクライアントが存在して成り立つので、相手のことを考えることが大切だと思います。また、苦労が出てきたらそれを楽しむだけの余裕を持つようにしています。トラブルがないと楽しくないですし、改善する機会が生まれないからです。