この世に存在していていいんだという確信が得られた
アチーブメント株式会社 / 青木仁志
人に認められたいと思うと自ずと行動の選択が変わってきます。私はどうした可愛がられるか最善の方法を考えて日々仕事をしていきました。可愛がられるということは、精神的なご褒美が与えられるということなんですね。そして、自分に承認が与えられるということなんです。頑張ったことで「よくやった、お前は可愛いな」と言われ、また頑張るんです。自分はできるんだという自己暗示がかかり、次第に自信が形成されていくんですね。私のモチベーションはここが原点なんです。モチベーションは自分のためではなく、人に認められたいという想いから始まると思うんです。
今の自分はすべて自分の人生の師である社長の教えが基で成り立っていると思います。社長には手取り足取り徹底的に教育されました。何事も礼儀には厳しい人で、いつも礼儀をわきまえた営業をしないといけないと言われました。これが私の基礎教育なんですね。そんなことはそれまでの人生の中で、誰にも教わったことがありませんでした。彼は叩き上げの社長で、「給料はもらうものではなく、稼ぐものだ」と、まだ修行中の自分に教えてくれ、歩合制で働かせて頂いていました。この考えが根底にあり、ブリタニカでのフルコミッションセールスで成果を残せたのだと思います。
ブリタニカに入った最初の1ヶ月、全く結果を出せませんでした。でも売れなかった理由は単純です。自分がその商品に対して納得していなかったんです。1番難しいのは自分に売り込むことなんです。満足がいく商品知識を得て、自分自身に売り込むことから始めました。すると途中からその商品に対する価値が見えてきて、どんどん売れるようになりました。また、商品が売れない当初、私をブリタニカにリクルートしてくれたマネージャーにアドバイスされたことがとても印象的でした。「自分ができないという自信と、俺が持つお前が絶対できるという自信と、お前はどっちの自信に自信を持つんだ!?」と聞かれ、「マネージャーの自信に自信を持ちます」と答えたんです。「余計なことは考えるな。俺の言った通りに仕事をして結果が出なかったら悩め。それまではやることだけに集中しろ」と言われたんです。
それで私は視界が開けましたね。自分が売れないと思っていることは解釈なんです。事実ではないんですね。それならば売れるというプラスな解釈をすればいいだけのこと。プラスの解釈をしていくためには、常に自分が上質な情報に触れていることが大切です。私が講師を務めるスタンダードコースも上質な情報を人に伝えたいというところから始めたのです。
スタンダードコースは「選択理論心理学(アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士により提唱された、最先端の心理学)」をベースとして、高い成果とよりよい人間関係を築くための目標達成技術を体得していく研修プログラムです。『頂点への道』は今まで23,000名以上の方が受けてくださり、20年間連続500回以上継続してきました。しかし、鮮度はまったく変わりません。 今は30年連続を目指しています。どうしたら人の人生が良くなるのかを追求して伝えているのですが、30年続けたら納得いく答えが出ると思いますね。私は、決して器用じゃないんです。あきらめずに、1つの道をこつこつ積み上げていくタイプですね。典型的なこつこつ型です。ただ、決めたことはやらなければ気がすまない。500回と目標設定をしたら、誰が何と言おうとも500回までやるタイプです。
「青木さん、同じ講座を20年間もされていて、よく飽きませんね」と聞かれたことがあります。しかし、人間国宝の陶芸家によく飽きませんねと聞けますか? 聞けないですよね。私は追求することが好きなんです。続けることでそのものの良さが初めてわかり、面白さが見えてくるんです。もっともっと人間の内在する可能性を引き出したいんです。70歳を迎える頃には「能力開発の父」と呼ばれるような生き方をしていたいですね。