ピンチの裏に、チャンスあり
村田アソシエイツ株式会社 / 村田 裕之
いや、当時はそこまではありませんでした。私が独立を意識したのは、現在の会社を起業する1年前くらいでした。
その時勤めていた会社の直属の上司が会社を飛び出ることになって、私もついていって新会社の立ち上げに参加し、役員をやっていました。
そこでしばらく働いていたのですが、そろそろ自分でやろうと思い、独立しました。
もう上司にとやかく言われながら仕事をする年齢じゃないと思ったのです。
それほど気になりませんでしたね。というのは、会社を作ること自体は簡単ですよ。思いたてば誰にでも出来ます。
問題は、食べていけるかどうか。食べていくには収入がないといけない。私のようなキャリアだと、これまでのクライアント企業に『こいつに頼みたい』と思っていただければ収入は得られま す。そういうお客様が何人かいらっしゃったので、しばらくはやっていけるなと。
そういう見込みがあったから独立しました。
まず、何事も絶対にあきらめないということです。絶対何か打ち手はあると信じ、考えて工夫する。また、仕事というのは1人ではできないので、人を信じるということ。しかし、これが意外と難しい。人を信じるのは忍耐が必要だからです。一方、私がシニアビジネスに取り組んでいるのは、もちろん高齢者の方に元気になってほしいというのもありますが、次の世代のために必要だという思いが強いです。
あなたたち(大学生)の世代では今の私達よりももっと大変になっていると思うし、私の子供たちの世代ではさらに大変になっていると思います。
高齢者の中には人間として大変立派な素晴らしい方がいらっしゃる反面、愚痴ばかり言ってわがままで、他人に要求するばかりで自分では何もしようとしない評論家のような人も少なくありません。
年金制度にしても自分が生きているうちだけもらえればいいと思っていて、と自分のことだけしか考えていない輩も増えています。
国もどんどん国債を発行していますが、こうした借金には返済の見通しもなく、要するに次の世代に借金の先送りをしているだけです。こうした傾向は私はけしからんと思っています。
私がシニアビジネスに軸足を置いているのは、実は次の世代に負の遺産を残したくないからなのです。私の仕事に対する考え方は、私のホームページの次の箇所をぜひ読んでください。(http://muratainc.com/company/message.html)
私が次の世代のことを考えるようになったのは、子供ができてからです。今の自分の人生は自分だけのものではないと思うようになりました。
これは独身時代には思いもしませんでした。だから、結婚して子供がいたほうがいい。子供がいることで自分が成長できるから。