人との出会いがとても大切
あきない総合研究所株式会社代表取締役 / 吉田雅紀
例えば、居酒屋で一緒に飲んだ人が次の日死んでいるなんて、イメージできますか? 「人はいつか死ぬ」。そのように意識しだしたのは阪神大震災を体験したのがきっかけでした。それ以来、一日一生のつもりで毎日を全力で過ごすようになりました。
また、転機というものではありませんが、私は、たくさんの人との出会いを通して少しずつ人生が形成されてきました。それは、決して真っ直ぐではなく、右に行ったり、左に行ったりと苦労しました。しかし今振り返ると、そのように遠回りしたことが、私の人生形成において、一つ一つのことがとても意義のあることだったと思います。そう考えると、やはり人との出会いがとても大切ですね。
私自身の理念は、会社としての理念と一致しています。私たちは、起業家一人一人のがんばりがこの国を良い国にすると信じています。21世紀は個の時代です。小さくてもいいから自分の夢を実現し、社会に新しい価値を生み、そして、豊かに暮らす。多くの個性が共存する。そんな国を思い描いています。
日本には現在、約500万人の社長がいます。社長倍増加計画で、1000万人にするのが私たちの夢です。1000万人の個性をお互いが認め合う、そんな国が私たちの理想です。私たちは理想に向かって仕事をしています。それが、私自身の、そして会社の掲げる理念です。
定義しにくいですね。100通りの成功があるように100通りの失敗もありますからね。本人が成功と思えば成功、失敗と思えば失敗だと思います。本人次第です。 ただ、若くして成功すると天狗になりますから気を付けた方がいいです。天狗になるとリスクに対する感性が鈍くなってしまいますからね。起業家としてそれは非常に致命的です。名経営者と呼ばれる人は最悪のケースを必ず考慮に入れているものです。
先ほど話した社内起業がその後どうなったかというと、最終的には大失敗しました。外から見ると、「ポムアレー」は大成功しているように見えました。当時の私は、それこそヒーローで、マスコミにも何度か取り上げられました。しかし、実態は違っていて、事業は大失敗しました。失敗した理由は様々ありますが、一番の問題はやはり私自身にありました。うまくいったことを自分の力だと錯覚し、完全に驕ってしまいました。その間違いに最後まで気づくことができなかったのです。
思いつきだけでは会社は生まれません。アイディアは案、プランは計画ですから、プランまで落としこめるように考え抜きましょう。プランに最も大切なことは何か分かりますか?それは「夢」です。ワクワクするようなプランです。ワクワクするようなプランによって道が開かれるようになります。
そして失敗をするのに時間をかけたらいけません。「石の上にも3年」という言葉がありますが、その考えだけに囚われていると、今の時代、変化に対応できなくなってしまいます。また「継続は力なり」という言葉も同様です。その考えに囚われていると、必ずしも良い結果が生まれるとは限りませんよ。
やってみなきゃ、何もかも分からないです。やってみることから全ては始まります。CanやMustではなく、Wantから始めることがポイントです。創業時は特に苦労するでしょうが、あなたの前に10人の人がいたら、その内の1人を確実にお客様にするよう、全身全霊を込めましょう。そして、最後に覚えておいて欲しい言葉があります。それは「成功は必ず失敗であり、失敗もまた必ず成功である」ということです。起業において重要なことは、自分自身で気づいていくことです。成功していても、その要因や展望に気づかなければ、すぐに状況は悪くなっていきます。逆に失敗していても、そこから気づきを得ることによって逆転することはいくらでも可能なのです。 この言葉を頭の片隅にでもいいので、覚えておいてみてください。きっと役にたつと思います。がんばってください。