いつも初心に返る
Four-heart-clover 伊藤 千枝 (左) 荻 尚子 (右)
萩:魅力は、誰かに雇われているわけではないということで、自分たちのやりたいことができるということですね。苦労はその裏返しで、誰かに守られていないということです。以前働いていたときは、名前の通った会社だったので、それで簡単に通用することがありますけど、同じ人を相手にしても、「four-heart-cloverです」と言っても、すぐに通してもらえるとは限りません。
伊藤:それから、企業に営業に行った先で、先方が「話すだけでしょ?」という姿勢で、お金を払うという発想が薄かったり、有名な個人・企業を実績にしていないと相手にされないことも苦労するところですね。有名人がカウンセリングに来ることも稀にありますけど、プライバシーの問題で、基本的にはほとんど公表できないという事情もあるので、実績をつくるのも見せるのも大変です。
萩:いつも初心に返るようにしています。たとえば、仕事が決まりそうで決まらなくなったり、収入が少なくなったりすると、気持ちがだんだんぶれてくるんです。でも、私たちはもともと、「カウンセリングをもっと身近に感じてもらいたい」とか、「困っている人たちをもっと笑顔にしたい」という気持ちで始めたので、カウンセリングの料金的にも他に比べるとすごく安く設定しています。だから、収入が減ったからといってお金のことを考え始めると初心のことを忘れてしまうし、最初のビジョンばかり考えると一切お金にならなくなってしまうので、お金の面と、初心の面がしっかり両立するように心がけています。そのためには、一人で考えているとどっちかに偏ってしまうので、必ず二人で話し合うようにしています。