テレビ視聴に革命を!
ガラポン株式会社代表取締役 / 保田歩
動画サービス、レンタルサーバー、ドメイン、テレビ向けの検索エンジンなど本当に多岐に渡る分野でいろんなサービスに携わらせていただきました。Yahooには、本当に感謝しています。Yahooでやっていた、事業プランを立てて、収益を計算して、サービスを開発し運営していくプロセスは、起業して会社を経営していく現在でも変わらずやっていることなので、今でも役に立っています。
昔から現在のガラポンTVのような全番組録画機のようなものが世の中にあればいいなーという漠然とした思いがありました。
もちろん、組織に属したままこの思いを企画へと練り上げていく方法もありますが、「イノベーションのジレンマ」という言葉もあるとおり、全く新しい分野や市場への挑戦は大きな組織において企画者の想いだけでは前に進めないことがあります。
インターネット業界においては、前例に乏しいハードウェアを新規事業として手がけることは、巨大な初期投資が必要となりリスクが高すぎると考えるのが一般的です。
ただ、どうしてもハードウェアを手がける必要があるサービスモデルだったために起業を決意しました。このサービスモデルによって、「テレビ離れ」が叫ばれている昨今において、視聴者、番組制作/出演者、放送業界、広告代理店、広告主全ての方々に、メリットのある形で、より大きく豊かにテレビ業界が発展していくこと=テレビ視聴に革命を起こせると信じています。
今はガラポンTV弐号機というお客様の宅内に設置していただく録画機と、その中で動くウェブサービスの企画・製造・販売を手がけています。
もともとこの事業のために設立した会社ですし、リソースも100%ここに集中させています。
このガラポンTV弐号機は最大7チャンネル分のテレビ番組(ワンセグ)を24時間×60日間以上録画します。そして録画したテレビ番組はiphone、ipad、Android、PCから検索して視聴することができます。
東芝やBuffaloなどが販売しているハードディスクレコーダーと呼ばれる録画機をお持ちの方も多いと思いますが、ガラポンTVもハードディスクレコーダーです。それらの製品と異なるのは、テレビとハードディスクレコーダーをつなぐAVケーブルをLANケーブルに、テレビで視聴するところをスマートフォンやPCに置き換えた点です。
今までのテレビ視聴スタイルを見つめなおしてみると「私達は今まで番組表という時間の制約、家の中のテレビの前という場所に縛られて、受身で情報を摂取」していたことに気がつきます。
この視聴スタイルは、インターネット時代を生きる現代人にとって、番組と視聴者の生活のミスマッチを起こしつつあります。
そこで、「今、私達がテレビ視聴スタイルを再発明するのであれば?」と考えて、以下の4つのミッションを定めました。
1.テレビ視聴を時間の制約から自由にする
2.テレビ視聴を場所の制約から自由にする
3.テレビ番組を検索できるようにする
4.テレビ番組に関する情報を交換できるようにする(ソーシャル)
この4つこそが「テレビ視聴に革命を」を達成するために必要なことだと思っています。これらの最適な形を常に追い求め進化させていくことで、たくさんの人がハッピーになり、皆様から「ありがとう」と言ってもらえるようになると思っています。
(実際にデモを見せていただく。)
でしょ!!3G回線を経由することで、朝の通勤時間や飲み会の席。海外でさえ見ることができます。私たち自身も絶対にヒットすると思って取り組んでいます。幸いなことに日本発の地デジ方式であるISDB-Tという規格は、ブラジルをはじめとした南米10カ国、さらにはアフリカにも拡がりをみせ、ガラポンTV端末自体がそれらの国でも共通して利用できることも弊社の実証実験で分かっていますので、ガラポンTV事業を世界にも拡大していきます。日本国内でのガラポンTVに関する認知度や普及率はまだまだなのですが、これからどんどん広げていきます。
問題点といってテレビ番組=コンテンツについてコメントされる方が多いのですが、私は日本の地上波テレビ番組は最高に魅力的なコンテンツの1つだと思っております。
あえて問題点を言うならば、視聴者の生活スタイルが変わってしまい、テレビ視聴特有の時間や場所の制限が少し窮屈に感じる人が多くなってきたのではないかと思います。
そこでガラポンTVのように「今までテレビを見ていなかった時間や場所で」テレビ番組を見てもらえて、きちんと新たな収益を生み出し、テレビ局に還元できれば、みんながハッピーになれると思うんです。
これがガラポンTVを使ったらリビングのテレビでリアルタイムにテレビ番組を見ることが減ったとなると、既存市場の縮小に繋がるので問題ですが、ガラポンTVはワンセグ画質のためリビングのテレビで見るには適さないですし、既存市場とは食い合いません。
また、業界のお金の流れを考えた場合、出し手となるCMのスポンサーが重要となります。CMのスポンサーがCMを出稿する目的を考えると、今まで視聴してもらえなかった人、視聴してもらえなかった時間や場所でCMを視聴してもらえて、なおかつ検索やジャンル選択など趣味嗜好でターゲッティングできているのであればメリットを感じていただけると思います。
繰返しになりますが、ガラポンTVは、現在の1.7兆円という巨大な市場を縮小させるものではないのです。言い換えれば、現在のリビングのテレビの前でテレビ番組を見る生活を崩すものではないのです。
現在、ガラポンTVは、人々がテレビの前にいない時間や場所(=テレビ番組を見ていなかった時間)を、テレビを見る時間に変える製品であり、テレビ市場全体を成長させるものなのです。視聴者、番組制作/出演者、放送業界、広告代理店、広告主全ての方々に、メリットのある形で、より大きく豊かにテレビ業界が発展していくことが、私達ガラポンTVの目標であり、テレビ視聴革命のゴールです。