テレビ視聴に革命を!
ガラポン株式会社代表取締役 / 保田歩
憂鬱は憂鬱です。やはり、言いだしっぺはつらいです。「革命を起こすぞ!」って意気込んでも、ユーザーがついて来なかったらどうしようという不安は、常に抱えています。ただ、良い面は憂鬱の裏返しです。「テレビ視聴に革命が起きないわけがない」と思っています。そして、起きたときにはすごいことになるという未来への期待感があります。日々のお客さんの声が、その期待感を一歩づつ着実なものにしてくれています。
とにもかくにも「まずはやってみること」です。失敗するなら早く失敗した方がいいと思います。失敗の仕方にもよるけど、まずはとにかくやってみることを大切にしています。
また楽しいことを、自分がわくわくすることをやります。また私と一緒に働く人には全員楽しみながら仕事してもらいたいと思っています。人は説得して変えようと試みてもなかなか変わらないものです。ひとりよがりにならずに、自分がやりたいことを相手にぶつけてみて反応を見るようにしています。ぶつけてみてから大切なことは相手の反応に「耳を澄ませる」ことです。そして、相手から感じ取ったことを踏まえて、変えるべきところは変え、変えなくていいところは変えずに実際にまた「やってみます」。その繰り返しですね。
文系と理系という壁は全く変えたほうがいい!!私は文系出身でプログラミングができますが、インターネットが登場して10年も経っているのに、日本の今の学生の状況はもったいない。なぜならば、プログラミングは文章だから。論理的に考える思考さえあれば、誰だって作れる。絶対できる。
文系学生の皆さんには、自分達はやろうと思えばプログラミングができるという前提に立って職業を選択してほしい。
次になぜプログラミングができたらいいかって言うと、今これから新しいことを始める時に、システムなしで事業は起こせないからです。今や業種問わずシステムが競争力の源泉であることも多いです。
そういう意味でいえば、自分で製品、もしくは製品の競争力の源泉を作れる数少ない分野です。結局、会社ってのは「何を作って売るか」=製品です。自分が納得のいく製品を作れる可能性のある分野がプログラミングであり、ITです。ITがわからないと、どんな業種で働いていても、結局競争力の源泉=コアなところがわからないままになってしまうのではないかと思います。
自分の限界とか見えない境界線を取っ払って思考してほしいです。空気なんて、読まなくて大丈夫です。
ちょっと心配なのは、同じタイミングで、みんなが同じ方向を向いている気がすること。ソーシャルアプリが流行っているからって、多くの会社が取り組むけれど、人とは違う自分だけの突き抜けた要素や思いを大切にしてほしいと思います。
私が起業しているテレビ番組録画機分野はベンチャーが皆無。テレビ番組のコンテンツを扱うのでルールが複雑で難しいという市場の特性は原因の1つだと思うけれど、よく分からないからと言って、何も行動に起こさないなんて寂しい。知らない、分からないなら勉強すればいい。
ハードウェアを作ったことのない人がハードウェアベンチャーを起業しちゃいけないなんて自分で線を引く必要なんてない。よくベンチャー経営者が口にする「世界を変える」ですが、Appleや任天堂などのように、世界を変えるのは往々にしてハードウェアだったりもします。自分に経験がなければ、ハードウェアが分かる人、経験のある人とチームを組めばいい。
今できること、今の自分に想像できることだけでは、寂しい未来しか期待できないような気がする。もっと驚くような未来が井坂さんや酒井さんの頭の中で育まれることを期待しています。
私は、若い人が好きで、新しいことが好きです。未知のことはいつの時代も若者から生まれてくる。トレンドもまた然り。未来は若者が作るので、小さくまとまらずに大きく思考して未来を創造してほしい。ワクワクするような未来を想像して驚かせてほしいと思います。