起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)インターンの大学生が起業家へ取材！

【起業についてお二人に聞きました。】

——— 起業しようと思ったきっかけを教えてください。

(大野氏)
　最初から起業しようというモチベーションがあったわけではありませんでした。学生時代はそもそもそんなに働きたいと思ってなくて、ただ、どうせなら自分の好きなように生きたいとは思っていました。そうは言っても、どうやって生きていくのか決めていたわけではなかったので、ひとまず普通に働いてみようと。社会人になってから、実際働いてみると、上下関係が得意じゃなかったりだとか、コミュニケーションが苦手だったりだとか、自分の得意なことや苦手なことが分かってきました。
　また、会社で仕事をしていくにつれて、もっと自己責任で仕事に挑戦していきたいと思い始めたので、だったらとりあえず会社を作ってしまおうと思ったのがきっかけです。

(白川氏)
　本当に事実だけを言うと、大野くんに誘われたからなんですけど、もともと何も決めないで会社を辞めたんですよ。ただ、「辞めます」ってFacebookとかで書いたら、「ぜひプロデューサーで働いてくれ」とか、「フリーランスでいいから、運営のコンサルをやってくれ」とか、仕事のお誘いをかなりいただいたんで、最初はフリーで働こうかなぁと思っていました。
　でもそのとき、連絡を取り合っていた大野くんにそのことを伝えたら、「白川さん、フリーはつらいですよ」と言われて。前職で部下だったこともあり、仕事において僕は大野くんを、基本的に100%信用しているんです。だから、「一緒に会社やりませんか？」というメッセージにすぐに「いいね」と返して、一緒に起業することを決めました。

———起業してから、特に大変だったと思うことは何ですか？

(大野氏)
　自分も白川も営業をする経験がなかったので、会社を初めて作って、自分たちのことを知らない人に如何に営業をしていくか、というのは本当にゼロベースの経験で、現在進行形で難しいと思っています。自分自身は営業が苦手な性格だと思いますが、それでももう少し積極的に物を売ったり、説明する体験をしたほうがよかったと思います。

———起業志望者のなかでも、学生のうちに起業するか、あるいは社会人を経てから起業するか迷っている学生は多いと思います。かく言う私もその一人なのですが、社会人を経て起業したメリットはありますか？

(大野氏)
　社会人で起業するほうがメリットは多いと思います。リスクもなく、お金を貰いながら経験を積めるということを考えると、起業するのを目的にしても、社会人になることはメリットがあります。学生起業では、０から勉強していくことになると思います。100%無理だとは思いませんが、結構根性というかタフネスが求められるので、向き不向きがあるかなと思います。うちは受託会社ということもあり、ほぼ社会人のときの経験で仕事を貰っています。また、もともと自分はゲーム会社のプロモーション・マーケティングが担当で、そのときのメディア対応やPRの仕事というのも今のカラメルカラムの仕事の一つなので、社会人のときの経験は使えることしかないですね。
　ただ、歳をとってから会社を作ったほうがいいかというとそういう訳でもなくて、基本の考え方や会社の習慣、文化に囚われちゃうのがデメリットになるケースというのもおそらくあります。学生起業のメリットは、白紙の状態でいろんなことに体当たりで挑戦できるということだと思います。

(白川氏)
　メリットは社会の仕組みをリアルな経験として持っていることですよね。もちろん学生ベンチャー立ち上げて成功している会社もいっぱいあるんで、間違ったことではないですけど、逆によく怖くないなと思うんですよね。だって大人の間で行われてるお金のやり取りなんかも、知識としては知ってるかもしれないけど、目の当たりにもしてないですし、大人の世界を何も知らないわけです。僕は大学に行ってないんですけど、例えば高卒で会社作る人も中にはいるじゃないですか。僕だったら、誰に誘われようが、絶対にやりません。会社って得体の知れないものだと思うんです。カラメルカラムでも、エクストリーム(前職)で覚えたことをいろいろカスタマイズしてやっているので、メリットしかないです。デメリットは思いつきませんね。

最後に、the Entrepreneur読者へメッセージをお願いします。

(大野氏)
　これから新しいことをやろうとするときは、先入観を捨てることがとても重要だと思っています。学生起業がいいか悪いかは別として、「みんながリスクあるというから、私は学生起業はやりません」ではなく、いいのか悪いのかという先入観を一回捨てた上でとりあえず考えてみたり、試してみたりというスタンスが求められると思います。今まではこうだったとか、昔読んだ本にこうだったとか、大人がこう言ってたとか、このインタビューで自分がこう言ってるとか(笑)、全部適当に聞き流して、自分の頭で考えることが重要です。

(白川氏)
　起業ってね、本当にタイミングがあると思うんですよ。僕はたまたま30歳がタイミングだったと思うんですけど、無理に作ろうとしないほうがいいと思います。僕で言ったら、大野くんから起業を誘われたみたいに、いい方向に運が傾いたと感じた時に起業したほうがいいと思います。起業するという行動自体に、僕はそんなに価値があるとは思えない。だから、自分の人生で起きるいろんな変化の中から、楽しそうな変化を拾っていって、その結果が起業だったら僕はやるべきだと思うけれど、起業するということが君という人間をいい人間にはしないよ、と伝えたいです

大野さん、白川さん、ありがとうございました！

the Entrepreneurでは起業家にインタビューをしてみたい人を募集中です！
>>https://www.wantedly.com/projects/15599

学生一人一人の希望に合わせたインターン紹介も行っています！
>>http://preneurs.me/