外の世界に飛び出して自分を知る
株式会社ブックマークス 代表取締役/山村 宙史
今でこそ「勉強カフェ」という名前はありますが、当時は名前も僕の頭の中にはなくて、周りが何を行うのか聞いてきたときも上手く説明できませんでした。あまりに漠然としたものと捉えられて、周りからは起業することを猛反対されました。
しかし、それでも起業に対する不安などはほとんど感じませんでした。
むしろ、僕は「みんなから反対されればされるほど逆にいけるんじゃないか」と思いました。「みんながそれいいね」と言ったものはだいたい既にあるんです。ただ、本当に需要があるのかと問われると理路整然と答えられはしませんでした。しかし、既存の自習室に対して僕と同じ不満を持ってる人は、今までの経験上絶対にいると確信していました。そのため、僕が創ろうとしている新しいタイプの自習室を利用してくれる人は絶対に来てくれるという自信があったのです。
また、周囲の大きな反対の中でも突き進むことができたのは、奥さんの存在が大きかったです。起業すると言ったときは驚かれはしましたが少なくとも反対されませんでした。それがすごく大きな支えでしたね。奥さんにまで猛反対されていたら続けられなかったかもしれないです。また、起業することを奥さんに伝えたときには子どもが生まれることも決まっていました。僕は子供が産まれて幼稚園、小学校と成長すると習い事などでお金がかかり、大きな挑戦ができなくなると考えていましたので、子供が生まれる前に挑戦するしかないと思いました。
全くありませんね。父親が地元で自営業を営んでいまして、羽振りが良かった時代とバブル崩壊の経営難をみてきたので起業に対してあまりいいイメージはありませんでした。経営が上手くいっていた時の父は会社も事業も上手くいき、仕事を楽しんでいたのでしょうが、一方で、家族旅行に連れて行ってもらった記憶もあまりないですし、家族を顧みない父親があまり好きではありませんでした。母親も僕に対してサラリーマンになることを薦めていて、大学時代もイタリアンレストランにいるときも自分で将来的に起業するために何か準備するという感情は全くなかったですね。
弊社サービスの会員様はまさに僕が起業した20代後半から30歳前後の方がすごく多いです。僕も経験したのですごくわかりますが、20代後半から30歳前後のサラリーマンは会社に就職して5,6年経ち、部下ができたり、いろいろ部署が変わるといった経験をしだす頃なのです。
一方でプライベートでは結婚や育児といった人生に大きな影響を受ける人が多い年代でもあります。
そういった中で、果たしてこのまま仕事を続けていていいのかどうかを一度考える タイミングだと思います。今学生の皆さんも、自分の人生をある程度どのように固めるかを将来きっと悩むと思いますよ。そういったときに、ある方は「勉強して会社内でさらに昇進する」、もしくは「全く別の道を探していく」のか、もしくは「勤めることをやめて起業する」といういろんな分岐点がちょうどその辺だと思います。弊社では「勉強カフェ」を通して、人生の分岐点で悩む人に「人生を変えるキッカケを与える」ような場所を提供していきたいと思っています。
たくさんいらっしゃいます。サラリーマンであったり全然起業するつもりはないって方が、いろんな会員さんと出会って話をして、セミナー勉強会に参加して、実際に起業してる人とも交流することで触発される方もいらっしゃいます。サラリーマンが起業家と接点を持つことってほとんどないですし。あとは勉強する目的でカフェに来て価値観が合うためか、会員様同士結婚する方も結構います。裏ニーズでもあるかもしれないですね。(笑)