地球にベネフィット
株式会社アクティーエージェント / 藤田 利久
これからは以前のように「IT、IT」といっている会社はどんどん潰れていくと思うんですよ。 弊社の強みは人間力。コミュニケーション能力です。弊社は事務員でも技術者でもコミュニケーション能力が高く営業活動すら可能です。WebにしてもPCにしても、まだ誰も持ってなくて作れば売れたという古き良き時代がありました。今では下手をすれば一人2台PCを持っている会社さんもあるくらいです。かつて、専門用語を並べてお客様に上から目線でも製品を売れていた会社さんは、もう見向きもされなくなります。お客様に対して、分かりやすい言葉で伝えてあげて、お客様の悩みを心底聞いてあげて、解決してあげるという、そういう会社が最後まで残っていくと思っています。弊社はそういう意味でも強い企業だと思っています。
私自身はもともと技術者であったので、会社を立ち上げて3ヶ月くらいはずっと仕事が無かったということがあります。 そういう中で、親家族、親戚、友達、みんなを回って仕事をもらうという時期がありました。会社をやっていくというのは自分ひとりではできないですし、何が大事なのかということをそうして苦労する中で考えてきて、「人とのつながり」が最も大事だと感じました。たまたま開発した案件が当たって起業したとしたらそういう考えには至らなかったかもしれませんが、私の場合は、5000円もらって床下を1日中這いずり回ってLANケーブルを配線して、ということも多々ありました。苦労した結果、今ではお客様が500社くらいあります。
こういった活動の中で得たものですが、弊社の営業のモットーは「感動・感激を!」です。簡単そうで難しいですね。 最近の消費者の方は、簡単にハイクオリティの商品を手に入れることができますし、感動や感激をめったにされないですよね。これをさせていくというのが秘訣だと思うんですよ。どうやって感動感激していただくかというと、「ここまできたら満足」という水準以上のものを超えるものを提供していくということですね。
先ほども触れましたが、会社は10人を超えないと言うこと、それから上場なども考えていないですね。 「他社の半歩先を行く」と言うことを目指しています。半歩というのはその絶妙さの具合が大切だと思うんですよ。時代に先駆けすぎていても売れないですしね。「そろそろ来る!」という、需要があるんだけど、誰 もまだ気づいていないところに、半歩踏み出していくと言うことです。他社に真似されてもいいと思うんですよ。弊社は10人未満の会社なので、それがたくさんの会社に真似してもらえれば、1万倍、100万倍というふうに市場が広がりますよね。弊社の10人分のシェアはその隙間で十分です。それで、またシェアが落ち出したら、弊社がまた半歩先を探すのです。
つねにその繰り返しでいいと思います。世の中の役に立ちますし、喜んでいただけますし、ちゃんと弊社も儲かりますしね。会社というのは、非営利団体ではないので、きれいごとだけではだめなのですが、「がっついてる」と受け取られるか、「彼らはすごくユニークなサービスを提供している」と受け取られるかは紙一重だと思います。分かりやすい例でいくと、二番煎じ・三番煎じだと「高い」と思われるんですね。いちばん最初だと、その意味で比較対象が無いわけで、圧倒的な優位性を確保できるんですね。
半歩先を行くには、ひたすら自分の興味のあるところにアンテナを張り続けるということがいちばん大切になります。