起業家インタビューのthe Entrepreneur(アントレプレナー)インターンの大学生が起業家へ取材！

エネルギー

2016.01.15

”幸せ”を体現する会社を作りたい

日本メガソーラー整備事業株式会社代表取締役社長 /目崎雅昭

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【学生は全てに”疑問”を持て】

ありがとうございます。とても興味深いお話でした。そのような経験を経て、起業家志望の学生はどう過ごすべきだと思われますか？

あえて言うなら、ビジネスよりも、なぜビジネスをやらなければいけないのか、を学生の時に考えるべきだと思います。起業をしたり、会社始めてしまったりすると、お金を儲けつづけなければなりません。やはり、お金儲けは大変です。

しかしながら、お金を何のために使うのかを考えなければいけません。それは結局、どう生きるかに関わってきます。そこの、どう生きるかという思想の部分を、学生の時にしっかり考えないといけない。
考えるベースを作らないと、そのまま、金儲けだけで一生を終えることが起こり得ます。だから学生の時に、お金儲けの世界に入る前に、ちゃんと、どういう風に生きていくか、思想の部分を学ぶベースを作るべきです。そうすれば、あとになっても、本を読んだりとか、色んな人と出会ったりした際の刺激が補助的な役割となって、自分の思想や価値観が出来るはずなんです。だからこそ、「思想」が大事です。
つまり、お金儲け以外の価値観を学ぶってことです。

思想を持つためには、哲学的な疑問を全てに対して持つことが重要です。
もう、全てです。「自分が本当に存在しているのだろうか」というところから。懐疑主義とも言います。哲学的な思考はそこから始まるんです。たとえば、こうして話している自分って本当にいるのかな、というところからです。

これって、本当は子供のころにやるべきことなんですけどね。小さいころってみんな「何で？」って言うのに、大人は答えられないから、「うるさい」とかって言って殺しちゃうんですよね。「つべこべ言わずやるべきことやれ！」とか言って、潰しちゃうんです。

でも、「考える」ことは、「疑問を持つ」ことです。日々の訓練が必要です。だからこそ、それを学生のころにやらないとダメです。大人になってからじゃ遅いです。若い時こそ、色んなことに問いを持ち続けることが、すごく大切なのです。

思想があるからこそ、本当に意味のあるビジネスにもつながります。思想がなければ、単なるエコノミックアニマルです。これがいいから売れるだろうとと思い、つまらないものを作って、マーケティングと称して売りつけるとか、本当の素晴らしいビジネスマンはエスキモーに氷を売るとか、それってただの詐欺師じゃないですか。

思想をもつことは、自分で自分を持ち続けることです。100人いたら100通りの幸せがあって、自分にとっての幸せや、どう生きるべきかをきちんと考える必要があります。それが分かると、あとは何をすればいいか、具体的に戦略をたてることができます。それは起業に関わらず、全てに言えることでしょう。だからこそ、疑問を持つことが、学生にとってはすごく重要だと思います。

なるほど、思想を持つ、そのために疑問を持つということが重要なのですね。それでは、具体的には、どのようなことをすればそういったものを持つことができるのですか？

本を読むのは、やはり重要だと思います。本もなるべく、古典と言われるものを読んだ方がいいです。やはり、長い年月が経ってもまだ読まれているというのは、何かしらの理由があるはずですから。少なくとも、10年や20年経ったものを読むといいですよ。古典では、500年や1000年昔の人と、対話ができます。返事は帰って来ないかもしれないけどね。(笑) それこそ、疑問を持って読むんです。これは違うんじゃないか、とか。それを繰り返しつづけていくと、自分の思考の軸が出来るんです。

あえてもう一つ言うなら、英語は絶対やるべき。学生の時にある程度のレベルまでは出来ないといけない。今、そういう時代に完全になっていると思います。それはなぜかっていうと、英語をきちんと出来るようになったときに、コミュニケーションが出来る人口が莫大に増えるわけです。これは、コミュニケーションの問題だけではなく、世界中の価値観を吸収することで自分の世界観がものすごく広がるのです。

英語を勉強するということは、その背景にある文化を理解することです。日本人の世界観や価値観から離れて、英語の概念や生き方を吸収することが、本当の意味での、外国語を話すことになります。それをやることによって日本人の価値観から離れると、自分の既存の価値観を思いきり否定されることもでてきます。そういうことを多々経験することで、徐々に自分の中で揺るぎない部分が出来てきます。世界のどこへ行っても、自分はこれで生きるんだっていう軸が。

英語は今、完全なる国際言語になっているから、やらないと、生きる上での大きなハンディキャップになるわけです。だから英語は、やるべきではなく、やって当たり前。でも語学の学習は、すごい時間かかるから、学生のころにやらないと無理です。学生のころに海外に行って、自分の、素の価値で人間関係を築いていく。それができれば、自分の軸の準備は出来ています。とにかく、異文化の人とどれだけ接するかが重要だと思います。