No action , No change
サムライインキュベート / 榊原 健太郎
私は高校まで名古屋の実家で過ごしていたのですが、このまま実家で暮らしていては、親に頼ったままの人生になってしまう、一人で生きていくように早いうちから自立を実践したいと考えました。それで東京か大阪を進学先に決めました。
関西大学を選んだ理由は、関西の大学に進学することでコミュニケーション能力が育つのではないか、と考えたからです。社会学部を選んだのは、自由なイメージで様々な事を学べると思ったからです。
3年生の時に、友人が所属する青少年リーダーのサークルは部室で鍋ができると聞いたので入部して、市の子供達と遊んだり、地方の小学校で子供と遊びに行ったりしました。
また、NGOの隊員としてカンボジアに鉄棒を作りに行きました。
大学入学当初は何の問題意識もなく過ごしていたので、もっと早くから活動をすれば良かったと思っています。
関西人のコミュニケーション術ですね。例えば、相手と仲良くなる為には自分の事をありのままに相手に話さなければいけないということを学びました。
私が高校生まで過ごしていた名古屋では閉鎖的な傾向が強く、あまりキレイな言葉遣いではなかったので、関西弁は今でも活きていると思います。
大学に入学した時と一緒で、社会人になる時も何がやりたいのか明確になっていませんでした。また、当時の私は何か動機づけをしなくては就職先を選べなかったんです。
青少年リーダーやNGOの経験から社会貢献に関わることであれば動機付けができると考えました。そこで、人の命を助けることができる、医療の会社に入社しました。
やりたい事があって入社したわけでは無かったので、本当にこのままでいいのかという気持ちがありました。
また、多くの医師の方は私達に上から目線で会話をするので対等な提案ができませんでした。
人の命の為の仕事なのでやりがいはあったのですが、会社も利益を出さなくてはいけないので人の命よりも売上に主眼を置いているように感じられました。
当時は2000年頃だったので、インターネットの業界であれば未経験でも新しいことができるのではないかと思い、アクシブドットコム(現:ECナビ)の立ち上げに参加しました。
その後8年ほどECナビで働いていました。
医療機器の業界ではどれだけ自分が頑張っても変化を実感する事は出来ませんでしたが、インターネット業界で新しいサービスを作ることで、迷いながら生きるのではなく、自由に生き、世界を変えていることを実感できました。人生が変わったと感じました。
起業を考えた理由は、ECナビが株式会社サイバーエージェントに買収された事で安定してきたタイミングで、若い人にも自分が感じた経験を伝え、還元していく立場に回りたいと考えたからです。そういう思いから、2008年に弊社を設立しました。