大企業とベンチャー企業の架け橋になる
有限会社ロッキングホース 代表取締役 森部好樹
1948年佐賀県生まれ。東京大学卒業後、旧日本興業銀行に入行。
香港支店副支店長などの経歴を経て興銀証券へ出向。
その後、ビックカメラで取締役を務める。
2002年に格安メガネチェーン「オンデーズ」を設立し、代表取締役社長就任。
2007年共同広告社に移り、08年同社長に就任。13年に退社し、
現在、顧問業を専門とするロッキングホースの代表取締役を務めている。
<企業情報>
有限会社ロッキングホース http://www.rocking.co.jp
大企業のニーズに合うような「エッジの利いた」ベンチャー企業を紹介し、Win-Winな関係をつくる支援をしています。
一昔前までは、起業をするために何億円もの投資額が必要だったため、優秀な若者は起業をせず大企業へ就職していました。
しかし、現在はネット使ってお金を稼ぐことができる環境が整っているため、知識さえあれば資金がない学生でも起業できるようになりました。
さらに、起業する若者が増えることによって、精神的なハードルもかなり下がったのではないでしょうか。
起業のインフラは整ったといえども、若き経営者たちに欠けているものが、ひとつだけあります。
それは「人脈」です。
どんなに良い商品を開発しても、売れなければ「価値ある商品」とはいえません。確実な販路があり、商品が売れてはじめて「価値ある商品」といえます。
そこで、私がいままで蓄積してきた大企業の役員層の方々との繋がりを活かし、ベンチャー企業と大企業を繋なぐことで、三方良しとなるようなビジネスを展開しています。
結論から言えば、若い頃に日本興業銀行で働いていたことが今に活きています。
戦後まもなく、新日鐡が多くの高炉を造ることになり、それには莫大な資金が必要でした。当時、そこまでの資金を融資できたのは、日本興業銀行しかありませんでした。
他の銀行の融資期間が約6ヶ月という短期を中心とした比較的小規模な融資であったのに対し、日本興業銀行は設備投資に関する融資が多く、5~6年という長期間で大きな資金を融資していました。
銀行員として、これから融資する企業を5年~10年という長期間で見て、確実に完済できるかどうかを見極めるスキルが求められます。
そのためには、銀行員も経営者と同じ目線に立って考えることができなければなりません。
その融資審査において、大企業の経営に参画する幹部とやり取りをする機会が多かったこともあり、当時のご縁が今に繋がっています。