農業×エネルギー 静岡から世界へ アグリビジネスの最先端スマートブルーとは?
スマートブルー株式会社 塩原太一郎
ではこれからは起業してからについてお伺いしていきます。
最初から社員を雇わないとできない仕事だったので雇ったんですけどその社員の生活の責任を負っていること。そして雇った社員はまだ若くて私との年齢差があったので、これは自分の人間性も見られていると感じて、社長としての器が本当にあるのかっていうのを疑問が自分自身にあったのでそれが不安に繋がってました。
いや全くです。
それでも初年度から経常利益も何百万って出て非常に順風満帆だったんです。2年目で社員が4人になっていて、3年目には7人にまで。従業員数が増えても売上がきちんとあったんで、これで食わせていけるからこれ以上仕事いらないなって思ってたんです。社長として欲がなくなってしまってたんですね。
でもそんなある時、今うちの専務やってくれている同級生の社員が、「社長、私はそんなつもりでここに入ったわけではない」って言ってきました。「もっと会社を大きくして、社会に貢献できると思ったからここにきたんだ」と言われて、私自身思い直しました。
それからきちっと組織としてどうやって運営していけるかっていうのと、社長としてどうやったら器を大きくできるのかっていうのを本気で考えました。そこからパラダイムシフトってよく言いますけど、自分を内観するセミナーとかに足を運んだりしました。そこでいかに自分がありきたりな考えしかできていないかっていうのを実感して、未来を見据えた見方ができてないって思いました。それからは、もう一度若い頃の感覚を思い起こして、確固たる未来の自分っていうのを創造していきました。それからは本当に社員も付いてきてくれるようになったと思います。おそらくそれまでは、事業がうまくいっているからついてきていただけで、本当の意味でついてきてなかったんですね。
2つあります。1つ目は社員研修です。うちは会社として初年度から理念経営をしてます。その取り組みとして毎月一回、営業も全部止めて、社内研修を行っています。お互いが信頼できるように、コミュニケーションを図るゲームだったり、ブラインドサッカーだったりをして、社員同士のコミュケーションをとる機会を設けています。
2つ目は社名を変えたことです。理念経営と言いながらも理念がわかりにくかった。だから「社名=理念」に振り切って決めました。
スマート=賢い、ブルー=海、空
総じて地球からスマートブルー=賢い地球を作ろうっていうことでまさに持続可能な社会づくりを軸にしました。なんのためにやっているかというと持続可能な社会の実現を目指してやっている。最近よく聞くSDGsを創業当初から取り組んでいたという感覚です。だから地球環境を持続することにつながればどんなことでもやるし、逆にどんなに儲かるビジネスでも、そこに資するものがなければやらないっていうことを掲げました。この2つはやっていてよかったなって感じます。現在はSDGsの取り組みを社をあげて全力で行っています。
今現在、国内の農業における問題、そしてエネルギー自給率を上げるという問題に取り組んでいます。農業の多くの問題をこのアプローチで全部解決することはできないけれど、いくつかをこのソリューションで解決することを示していきたい。それができたら、このノウハウを東南アジアだったりアフリカに持っていき、海外で事業を拡大していきたいなって思っています。
2025年でアジアないしアフリカにおいて、営農方法の発電を広げていきたいと考えています。
アメリカのシリコンバレーでは在学中に起業しないと二流だって考えがある。
でも実際はそんなことはないんですね。僕は全くおバカさんな18才から始まって、起業を本気でしようとは思ってなかったんだけど、結果的に起業する準備っていうのは貯金をしておくという意味でできてましたし、36歳という遅咲きで起業していますけど、でもそれに対してなんの後悔もしてません。むしろ20半ばで起業していたら、間違いなく倒産していると思います。これはやっぱり人それぞれに回ってくるものだと私は思います。
ひたすらその分野において人より勉強し続ければ、起業のタイミングは早くなるし、でもなかなかそういう環境が作れなくて起業するのが30代になっても、その時点でその分野のビジネスにおいて、国内で5本の指に入るくらいの知識や経験があればそれはやっぱり成功する可能性は高いと思います。
だからキャリアを選択する上で、いきなり起業という選択肢をとる必要性はどこにもないし、本当に起業する人は必ずすると思うので、気負わずに起業することを目的とせず、起業してなにをしたいのかどうしたいかっていう部分を考えてくれればいいと思います。
私は今の学生はとにかくいろんなものを見て、いろんなことをやってほしい、それが大きいですね。
時として、自分の想像を超える世界の景色であったり、もしくは自分が嫌って、見ようとしてこなかった景色や体験かもしれない。でもそれを見ようとする遊び心をもって、経験をしてみたらいいと思います。
海外に行って、今のアジアの若者と触れ合うことが大事。今のアジアの学生は日本なんて選んでくれない時代になってきています。アジアの学生は日本よりよっぽどいい国があって、そこで稼ぎたいと思っています。実はインドネシアのトップ5%の富裕層と日本のトップ5%の富裕層では日本は負けているんですよ。
上ばかり目指すのもいいけど、常にいくらでも上がある。だから上を見続けるのではなく、これから考えていかないといけないのはその中でどうやったら日本に来てもらえるか、どうやったら日本人と一緒に仕事をしてくれるのかっていうのを今の若者は考え続けてほしいなって思います。
本日はありがとうございました!!
本記事の作成者:那須 昇太