いつまでも人生にワクワクし続けてくれ!
慶應義塾大学理工学部 / 植原正太郎
ヒッチハイクとかフリーマーケットって結局「自己満」の世界だなって思いはじめるようになってきたんです。余分にできた1年間を活かしきれていないと感じたんです。以前から、友人のススメもあり、インターンに興味をもっていました。加えて、前から社会起業家という存在に惹かれていたので、ETIC.での長期インターンに興味を持つようになりました。
当初は、6か月のインターンなんてめちゃめちゃ自信ないし、ましてや、実際に起業家のところで働くなんて本当に自信無かったんです。でも「思い切って飛び込むしかないな」って思いインターン活動を始めました。
ETIC.の募集リストを見て いて、ブラインドサッカーが何故か気になってしまいました。日本ブラインドサッカー協会のビジョンは「サッカーを通じて、視覚障害者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること」なんです。
でも当初は、「“障害者スポーツで社会を変える”って、どういうことだよ」と。(笑)でも、自分も幼い頃からスポーツをして、スポーツの力を信じていましたので「自分にあっているな」と思い、飛び込んでみました。
業務は広報を担当しています。主にWEB周りで、サイトの管理やリニューアルプロジェクトなどを行っていました。加えてメディア対応なども。少し話はそれるんですが、インターンを始める前から個人的にTwitterをやっていたんです。使い始めてすぐに「これは本当におもしろいツールだな!」と感動してしまいました。Twitterを通して友達の近況をリアルタイムで知ることができたり、普通だったら絶対関わりあえないような社会人と実際にお会いして交流できてしまったり、と。
その当時、企業の使用も話題になっていました。ですから、ブラインドサッカーでも「 新しい広報ツールとしTwitterをやりませんか?」と事務局長に提案しました。そこから、今までの広報の仕事に加えて、ソーシャルメディアを活用した情報発信の活動もしていく事になります。 ブラインドサッカーとしてのTwitter運用は、2010年3月から開始していたのですが、正直最初の1、2ヶ月くらいはぼちぼちでしたね。「情報発信はするものの、これといった成果は見えない」、といった感じで。 ですが、5月に大阪で行われたブラインドサッカーの日本選手権で、Twitterと連動するかたちで、実験的にUSTREAM中継をしてみることにしました。当初は「リアルタイムで10人くらい見てくれれば十分だな」って思っていました。
しかし実際は50人近くの人がリアルタイムに見てくれたんです!!「ブラインドサッカーすげー!!」「ブラインドサッカーやべー!!」「ブラインドサッカーはんぱねえ!!」っていうつぶやきが大量に出て本当にその反響に驚きました。(笑) やはり言葉で伝えるよりも、映像で伝える方がブラインドサッカーの魅力が伝わるんだなって感じましたね。この配信をきっかけに、実際にブラインドサッカーの現場に足を運んでくれる人が出てきたりしました。オンラインでの交流によって、オフラインでの繋がりが生まれはじめたんです。そうすることで、これまで障害者と関わったことがなかった人がブラインドサッカーを通じて、交流する機会が生まれたんです。これは日本ブラインドサッカー協会のビジョンとするところであり、ソーシャルメディアの可能性に、あらためて驚きました。
8月に、ブラインドサッカーの世界大会がイングランドで行われました。海外からのUSTREAM配信は、最初は問題が山積みで、配信は難しいと判断していました。 でもある企業からのスポンサーをいただくことにより、資金面では問題無くなり、現地の配信環境などもリサーチをすすめるにつれて「意外にいけそうだ」ということが分かりはじめました。
結局、世界選手権のUSTREAM配信を行うことを決定し、「現地の動きについては植原に任せるから」ってことになって、僕も日本代表と一緒にイングランドに「海外出張」してきました!(笑)
そうなんですよ!インターン生なのに現地についたらプレスの腕章つけて、プレス室(ルーム)でブラジルから来た関係者(報道陣)と一緒にサンドウィッチ食べたりしました。(笑) USTREAM中継は日本での成功の経験から、「200人くらい見てくれればいいな」と思っていました。でもそれが予想以上に反響があったんですよ。 日韓戦があったのですが、リアルタイムで500人くらいの人に見ていただく事が出来ました! 日本では池袋のスポーツバーでパブリックビューイングイベントを開催したり、オンラインだけではなくオフラインでも想像以上に大盛況でした。そんな感じで、現地イングランドから1週間ほど配信を続け日本に帰ってきました。
結果、これまで以上にファンが生まれ、ブラインドサッカーのチームの立ち上げに関わる人や、事務局の社会人ボランティアまでもが出てきました。 1年前までは事務所のほかのスタッフの皆様に「ソーシャルメディアで何ができるの?」という見られ方をしていたのですが、今ではイベントごとに「ソーシャルメディアで何かしようよ!」って言われるようになってきました。これはとても嬉しい変化です。