中国とのパイプを生かしたビジネス
有限会社メイプルカンパニー / 西宮 恵子
以前勤めていた会社で知り合っていた中国人留学生の方が、日本で会社を設立することになったんです。中国人だけの会社なので、あまり信用も無い。けれど、大きなプロジェクトを受注したので、プロジェクトマネージャーを日本人でやってほしいとお願いされたので引き受けました。それでオフショア開発という、中国で技術者を確保して開発するためのプロジェクトを進めたんです。通常はプロジェクトが終わるとチームメンバーは解散してしまうんですが、私たちのチームは仕事は苦難の連続でしたが、人間的なつながりがとても上手く行っていて「またこのメンバーで仕事をしたいね」と話しあっていたんです。その為には何か会社をつくって組織にしておけばまたチャンスが来やすいのではと、法人化しました。その代表を務めたのが起業のきっかけと言うか、始まりです。法人化と言っても、当時はまだ私一人で仕事をしていました。
これも不思議な縁といいますか、中小企業診断士の面々で中国の国営企業視察ツアーに行った際の通訳の方が、その合弁会社のリーダーです。そのツアー中に意気投合して、「何か女性同士でビジネスをやりたいね」ということで始まりました。合弁会社が出来たことにより、向こうとのコミュニケーションのため、うちでも中国人留学生を採用しました。 ですが、合弁会社とこちらで一緒に仕事をするチャンスというのはなかなかなくて、その瀋陽の合弁会社の方は、日系企業向けの通訳をビジネスにして、お金も現地にお金を落としてもらっていましたので、こちら側のメリットが少なかったんです。それで、「両者にメリットがある事をやろう」と考えて生まれたのがこのフリーペーパー「日新月異」です。今日本に中国人観光客が増えていますよね。今年はこのフリーペーパーに力を入れていきたいです 。
自分で責任もって最後までやれるという事ですよね。以前は技術者だったので自分の関わったものがお客様のもとまで実際にたどりつく所が見られませんでした。今はOL時代に比べて会社の規模小さくなりましたが、言われた物をただ作る立場から、選ぶ立場に変わった、つまり仕事の視点が変わりましたので、面白みが全然違います。自分がやりたいと思ったことはやれるという事が魅力ですね。小さな会社なのでトライアンドエラーでどんどん進んでいけるので、それも楽しいです。