プロフェッショナリズムの追求
株式会社XEED / 波頭 亮
大学の教科書レベルの本を1年間で100冊ずつ読んで、4年間で400冊ぐらい読んでみると良いです。アメリカの学生はそれぐらいしています。それも字面を追うだけではなくて、内容をきちんと理解しながら。そうすると、単発な知識だけではなくて、体系的な知識とそれらを関連づける思考力が身に付くと思います。
うどん屋でも天ぷら屋でも、何でもいいから繁盛店を自分の手で作ってみるというのは面白いかもしれません。飲食という業界は、一見シンプルだけど奥が深くて、マーケティングにしても、マネジメントにしても、資金管理や生産性管理といった経営の要素が全てつまっている。この中で現実に成功することができれば、起業して成功する為に必要な有益な経験になると思います。
一言で言うと、「努力の総量」。くどいようだけれどもっと勉強してほしい。せめて、自分の専攻くらいは必死になってやってほしい。何でもいいから、一つの分野を大学卒業まできちんと修めてほしい。なにか一つの分野を体系づけて学んでおくと、それが自分のものの理解や思考の基本フレームワークとして身につきます。そのフレームワークが、いろんな場面で役立ってくるのですが、今の学生はその基礎ができてないことが最大の弱点になっていると感じます。
社会全体としても、家庭でもそうですが、日本の企業がなかなか厳しく指導することが出来なくなっていることが一つの原因だと思います。これは、バブル景気時代にさかのぼりますが、企業の学生鍛錬機能が大幅に低下しました。社会のしくみ自体も、甘やかしてしまう傾向が強くなってしまっている。社会が作り出した環境であるから、学生には可哀想な側面もあるのだけれども、学生自らの手で、この状況を打開していかなければならないと思います。
とにかく「勉強しよう」!どんな分野でもいいし、何でもいいから。そして、将来起業したい学生も、何でもいいからまず必死に勉強してほしい。学生のうちは、とにかく「勉強」を必死にやって、「努力の総量」を圧倒的に増やしてほしい。「勉強だけを必死でやっていてもかまわない」というのが学生の特権なのだから。