生きることは当たり前ではない
株式会社アイ・パッション / 浅井 慎吾
私はもともと広告をやりたかったので、前職の求人広告の代理店会社を選び、入社しました。
起業には興味がなくて、7年半会社に勤めていましたが、そのうち7年くらいは視野に入っていませんでした。 求人広告の仕事をしていて、満たされないものが出てきたことがきっかけですね。私は求人広告でトップセールスだったんですけど、大手企業で、大量採用しつつ、学生には人気が少ない業種を中心に営業活動を担当していました。営業数字が上がるにつれて、気づいたことがあったんです。担当させて頂いた企業様の多くが「大量に人が辞める」ということでした。大量に人が辞めれば辞めるほど、新しく新卒・中途・アルバイト等あらゆる求人広告が売れる。春の新卒採用の時点で、「新卒の〜人くらいは辞める」という前提で、秋の中途採用の予算が組まれています。普通に考えるとおかしい話ですけど、一方で求人広告をやっている私の立場としては、途中で辞める人が多いほど仕事が増えるわけです。最近は、「新卒が3年以内に辞めるのが約4割になった」といってマスコミで取り上げられるようになりましたけど、そういう記事が出始めた時期に、私は自分の仕事の存在意義を考えるようになったんです。「大量採用して大量離職している会社の手伝いをしているので、若者の早期離職のハブになっているのは自分じゃないのか?」と。 そこで、学生と企業の採用ミスマッチ「ゼロ」というコンセプトに行き着き、それを実現するためにどうすればいいかを考えて、起業することにしました。それから半年間引継ぎをして、2日間で引越しをして、アイ・パッションを始めたというわけです。
これからも学生と企業の採用ミスマッチ「ゼロ」のコンセプトでやっていくことに変わりはありません。
人の成長とか夢の実現をサポートするのは、まず人の出会いをプロデュースするという事業内容から外れることをしようとは思っていません。いろんな事業を手がけて利益を挙げていくということは、自分たちのミッションから外れてしまうことだと考えています。