ミクロとマクロのアプローチ
NGOゆいまーるハミングバーズ:モンゴルの孤児院支援 / 照屋 朋子
今年度は8名に大学進学奨学金を授与して、孤児院卒業後の自立支援をすることが出来ました。組織的にはスタッフとボランティアという二つに分かれて、スタッフが7人、ボランティアが約80人、インターン生が1人まで増えました。
また、NPO法人ETIC.という団体が提供するイノベーショングラント(社会起業家とベンチャー経営者が、共に新たな社会イノベーションを仕掛ける創発プラットフォーム)に出場し、そこでのプレゼンテーションで優勝してから転機が訪れました。資金的にも援助して頂き、そこから知名度も少しずつ上昇、講演依頼等も頂けるようになりました。
また、人脈が広がったことで、今まで自分たちだけで考え込んでいたことをビジネスのプロの方々に相談をさせて頂けるようになり、運営が軌道に乗り始めました。
モンゴルの孤児院側を尊重するということです。モンゴルでは政策や制度が頻繁に変わるなど、日本ではありえないような事が起こったりしますので、コチラ側の考えを押し付けるのではなく現場主義の考えは大事にしています。
また、一点突破を意識しています。世界中に助けを必要としている子どもはたくさんいます。私はモンゴルだけでなくて、アフリカの少年兵、東南アジアで売春させられている子ども、日本で虐待に苦しむ子ども、皆に対してサポートをしたいと思っています。
しかし、世界中を一気に変えることは出来ません。大きな壁に対して、自分の体全身を使ってグイグイ押しても、壊れるどころか壁はビクともしません。そこで、一点突破です。大きな壁でも、一か所に集中して穴をあけることで、そこからヒビが入り、全てが壊れるかもれません。壊れなかったとしても、小さな穴から壁の向こうが見えたことにより、この壁は壊すべきものなのかを判断出来たり、この壁は壊すのではなくスライドさせれば簡単にどかすことが出来るいう方法がわかっるかもしれません。
私の場合でしたら、世界の子供たちを支援したいという気持ちはあるのですが、まずは目の前の一つの孤児院、まずは一人の子供を支援することを考えています。
私は7年前から孤児院の子供達とは関わっていて、最初に出会った10歳くらいの子供たちが今は大学生になっていたりと、もはや家族のような感覚なんです。どんなに辛くても家族を支援するのは当たり前の感情ですよね。
また、世界中の子ども達の環境を良くしていくという自分の夢を貫きたいと思っています。どんな道を歩んでも辛いことだらけです。だったら、どんな苦難があろうと、自分の選んだ道を歩み続けたいと思っています。
やはり、今支援している子供達に大学に行かせてあげる機会を作れた時はやりがいを感じます。また、チャリティーコンサートなどを開催して、日本人の方々に共感してもらえたり、喜んでもらえた時に、今の活動の意義を感じます。
孤児院の状況は年々変わっていきます。例えば、つい先日、ダルハン市内の孤児院が潰れて15人の小さい子ども達が行き場を失ったため、私どもの孤児院で受け入れることになりました。この様に人数が増えたり、新しい問題が出てくる可能性を念頭に置きながら、状況の変化に合わせたサポートをしていきたいと思います。また、今は1つの孤児院のみを対象にを支援している形ですが、その他のモンゴル全土の孤児院の支援もしたいと思っています。もっと広く言うと、日本も含めて世界中の子供たちの問題に携わりたいと思います。
やはり、今支援している子供達に大学に行かせてあげる機会を作れた時は、やりがいを感じます。また、チャリティーコンサートなどを開催して日本人の方々に共感してもらえたり、喜んでもらえた時に今の活動の意義を感じます。
大学時代は、価値観を広げると同時に何か一つ、自分の決めたことに一点突破をしてほしいと思います。
後は、「学生時代は苦労しましょう」という事です。何かを一生懸命やっていると、壁にぶつかって「こんな事意味あるのか」「私だけ必死になって何をやっているんだろう」と疑問を持つと思います。でも、その苦労、辛い経験こそが成長するための糧だと思うんです。
辛いことに対して様々な言い訳をつけて逃げるのは簡単です。でも、逃げてしまったら成長しませんし、逃げ癖がついてしまうと思います。学生だからとか、ボランティアだから、アルバイトだから、と甘えずに、苦労は買ってでもしましょう。
それが学生時代に出来れば、どんな世界でも活躍出来るんじゃないかと思います。