0からモノを作れるのは起業の特権
株式会社trippiece CEO / 石田 言行
ビジコンに出場したり、周りに聞いてスカウトしたりとしました。ちなみに、現在のメンバーは全員学生です。また、短期インターンに参加して出会ったメンバーもいます。
やはり、自分で足を使っていろんなところに飛び込んでいくことが、メンバーや良き仲間に巡り合える一つ方法だと思います。
確かに大変でした。しかし、私はこれまでに多くの失敗もしてきましたし、ある種どん底のようなものも見てきたと思っています。今は自分のやりたいことをやれています。そう思うと、辛い作業も辛く感じませんね。なぜならば、「失敗」、つまり「挑戦し続けなかったこと」の後悔よりも、やりたいことをやっている中での“辛さ”はある意味で“楽しみ”に近いからです。
一社だけ選考を受けました。就職活動はする気はなかったのですが、周りの起業家に「知らないのはもったいない。一度でもいいから、就活してみろ。意外と勉強になるぞ。」と言われました。そこで確かに知らないのもどうかと思って、実際に選考を受けてみました。
これが思いの外、おもしろかったです。他の学生との価値観の違いが手に取るようにわかったし、ウェブという分野であれば、基本的に負けないということがわかりました。それは、大学時代の活動をやってきたことがある意味では正当化された瞬間でもありました。実際に事を成してきたという事実がありますから、自信を持って臨むことが出来ました。幸いなことに、内定もいただくことができました。単純に嬉しかったです。
もちろんtrippiece一本でやっていきます。すごく良い経験をさせて頂いたので大変感謝していますが、内定は辞退させていただきました。
旅とインターネットを軸とした領域の企業です。そして、「みんなで旅をつくる」というのがコンセプトのwebサービスです。何故その旅に行きたいのかという想いを共有して、共感した人と一緒に旅をつくって、実際に旅に出ます。 trippieceの提供するサービスには、3つのポイントがあります。
一つ目は「コンセプト(Why)がある旅」です。今までの旅といえば、いつ(When)、なにで(What)、どこで(Where)、で検索出来るものがほとんどでした。そこで、なぜ(Why)で行く旅の形もおもしろいと思ったんですね。それが、コンセプトのある旅なんですね。
二つ目は「コンセプトに集まる仲間がおもしろい」ということです。同じ思考を持っている人が、違うバックグラウンドを持って集ってくる。話は合うのに価値観が違うから、話が盛り上げるんですよね。
三つ目は「旅をシェアする」です。コンセプトをベースに、一から企画から作っていく旅のカタチは今までありませんでした。みんなが旅に対して主体的にかかわり、旅をつくっていくんです。都合がつかず、行けなくても共感したからアドバイスだけしたり、色んな人によって旅がシェアされているんですね。
先日台湾にtrippieceのツアーで行って来ました。なんで台湾に行ったかというと、下記のような想いがありました。3.11の東日本大震災が私の中で、大きな衝撃があったんです。そんな中、台湾の人たちから日本は、200億円もの義援金をもらいました。台湾は人口約2300万人の国ですから、その数字の凄さがわかると思います。異国である日本の私たちに対して、それだけのことをしてくれた台湾の人々に、非常に感銘を受けました。そこで「感謝を伝え、親睦を深める」が、この台湾の旅のコンセプトでした。
お客さんの反応は、すごく良かったです。台湾の旅は、三泊四日だったんですが、そんな短い期間で仲良くなれるかということが私たちの至上命題でした。しかし、自己紹介やアイスブレイクを通じて、みんなすごく打ち解けてくれて、旅はすごく楽しく意味のあるものになったと思います。現地の台湾の学生は20人以上と交流し、実際に感謝を伝えることができました。