何事も遅過ぎるという事はないと思います。いくつになっても探し続ければ良い
合同会社つくる社 / 石原淳也
大きなきっかけではありました。行った場所がシリコンバレーの近くだったので、そういう雰囲気もありましたし、紀伊國屋書店のような日本の本屋もあるのですが、IT系や起業系の本がメインに平積みされているんです。そういう本が目につき手にとって影響を受けていく中で、起業をしたいという気持ちがふつふつと湧いてきました。
フリーランスとして活動を続けていくうちにあることに気が付きました。「フリーランスでできることは会社でもできるが、会社ができて、フリーランスではできないことがある」ということです。 「かなぶん」というiPhone用の知育ゲームアプリを開発して、小学館の「大辞泉」の辞書の情報と連携させるという時に、会社にしていたほうが様々な契約がしやすく、活動範囲が広がるのではないかと感じました。そして、自分で会社を設立することに決めたんです。様々なアプリケーションをつくり、多くの契約を取っていきたいという想いの中、起業するというのは私にとって必然的なものだと感じましたね。やりたいことができるから、起業をする。このような流れで起業に至りました。
もちろん大変ですが、やはり自由度は高いです。向き不向きがあると思いますが、起業家は自分の性格に合っていたと思います。自分はそんなに積極的なタイプではなかったのですが、一人でやるという時間を多くつくることで、自分の力をより発揮できるようになったと思いますね。
はい。もちろんあります。しかし、最初はどちらかというと自分のこどもにだけは…というエゴから始まったんです。というのも、日本が将来も経済大国であり続けることは難しい中、自分のこどもたちが将来食っていく為にはプログラミングの知識は必須だと思いました。プログラマーとして仕組みをつくる人は将来、絶対に必要。そのスキルをもっていれば食べることには困らないと思うので、こどもたちにはそのスキルを持って欲しい。でも、小学校に行っても今はまだそういう子はまわりには少ないじゃないですか。同じことに興味を持った仲間をもっと増やしてあげたいと思ったんですね。それに、自分のこどもたちにだけそのスキルがあっても、社会全体で少なければ、結局不幸せな思いをするだろうと思ったのです。
自分のこどもを教えるのも他のこどもにも一緒に教えるのも労力としてはさして変わりません。CoderDojoにこどもたちが参加していく中でコミュニティーができ、そこでプログラマー仲間をつくればいい。そんな「自分の技術を伝えたい」っていう偉そうな感じじゃないんですけど、結果的にそうなってくれればいいなと思っています。これからCorderDojoを徐々に増やしていきたいです。