根拠のない自信を持つ
KLab株式会社 / 真田哲弥
失敗があるから次の成功があるわけで、失敗を恐れずにやることが一番いいです ね。ただ、失敗を次の成功にどう生かすかが大事だと思います。一度も失敗をしない ことはほぼ不可能です。失敗してもいいから、失敗をしたらそれを反省して、次の成長に生かせればいいのです。 ある程度の年齢になってから失敗するのは辛いですけれども、若い時はどうにでも なるので、若い時は失敗を恐れずにどんどん挑戦した方がいいです。独身の時と、奥 さんと子供ができた時だと全然違って、奥さんと子供ができるとなかなか失敗できな くなってきます。若い時であれば、失敗したところで自分一人がお金をセーブしてやれば、何とかなりますからね。そういう身軽な間に失敗経験を積んだ方がいいでし ょう。
幸せはお金では買えないですね。確かに幸せの構成要素の中で、一定比率お金があ ることは間違いない事実です。けれども、それが100%ではありません。お金「だけ 」では買えないのです。幸せを構成するものには複数の要素があり、100%お金でも なければ、0%でもありません。そこが幸せの難しいところですね。ある程度お金の要 素があることも事実で、全くお金がない状態で幸せになれるかと言えば、それは恐ら く無理です。しかし、お金だけで幸せが買えるかと言うと、やはりそれも無理なんで す。両極端ではなくて、一定の比率でお金が幸せを構成する基礎の要素になっている ことには違いありませんが、100%ではないという事だと思いますね。 若い時は極論に走りがちなのですが、「お金なんていらない」というのは大嘘だと 思います。日本は「別にお金で幸せが買えるわけではない」、「お金がなくても」と いう風潮になってデフレになっていったと思うんです。国民が、人前でちゃんと「お 金が欲しいです」と言える国でないと、経済成長しないと思いますね。
私は必ず値札を見て買い物しますね。人によるのではないでしょうか。私は世の中 の全て、人間の感情は「落差」が生むものであって、落差がないところに人間の感情 は生まれないと思います。1000円だと思っていたものが800円で買えたり、800円のも ので満足している時に少し高い1000円のものを買えたりした時は、すごく嬉しく感じ るじゃないですか。 それは「落差」があるから嬉しいのであって、無制限に値札を見ずに何でも買って いたら、買い物は楽しいものではなく、作業になりますよね。それはその時点で楽し くありませんし、そうなると、別に買いもの行かなくてもいいや、と思ってしまいま すよね。
起業するのに一番必要なことは、根拠のない自信だと思います。みんな「なんでそ れがいけると思うの?」と聞きますが、「いや、俺だからできるんだよ、俺は絶対成 功する」と内心で思っていればいいんです。私は起業家として成功した友人が周りに たくさんいますが、彼らの共通項はそれですね。「根底に根拠のない自信を持ってい る」ということです。 だから、失敗してくじけないかどうかも、根底は根拠のない自信ですよね。「いや 俺はできるはずだよ」と思い続けられるかどうかが大事だと思います。
起業を目指す学生さんに対して常々言っていることが、「まずやってみる」という ことですね。そして、「やってみてから考えろ」と言いたいです。やる前に考えたことと、やってから考えたことはまったく違いますから、やってみてから考えないとダメなんです。この点は、本当に大事ですね。