根拠のない自信を持つ
KLab株式会社 / 真田哲弥
これはとてもシンプルで、とにかく「動く」ことです。行動量を増やせば、自ずと 沢山の人々と出会うことができ、「お、この人良いな」という瞬間がたくさん訪れる ようになります。私の場合は学生時代に数多くのイベントを発案しましたが、その際 メンバーを集めるために貼り紙やチラシなど、いわゆる「公募」をしましたね。テーマさえ合えば、意外に人は集まってくるものです。それで実際にイベントを一緒に やってみると、誰と考えが合うかが分かってくるんです。 一緒に一つのプロジェクトに関わって、泊まり込みで一週間寝ずにやったりしてい ると、戦友のような関係性が生まれてきます。私は学生時代に色々なプロジェクトを 公募しましたが、やっていくうちに人が自然と減っていきます。そして最終的に残 ったメンバーから選抜する、ということを繰り返しました。だから私が起業したとき のメンバーは、ほとんど学生時代のメンバーなんですよ。
一度企業に就職した人も、2〜3年経つとみんな「このままでいいのかな」と思い出 してくるので、そのタイミングで悪魔のように誘っていましたね。 仲間が見つからないと言ってる人は、きっと動いていません。そこを反省しなけれ ばといけませんね。とにかく動いてみれば、景色は変わります。
最近は昔と違ってスタートアップに投資するファンドが増えてきて、資金調達が可能になってきたので、ファンドを使うというのも一つの手ではありますね。ただ、大 きくやるか小さくやるかが問題なのではなくて、受託型のビジネスでやるか、自社リスク型でビジネスやるのかが問題だと思います。 受託型のビジネスというのは、受注して、開発して、そして納品するBtoB型のこと です。これは、受注してから作るのでリスクが少なく、この形から始める人は多いです。一方で自社リスク型は、自分でサイトをつくって広告収入等で一定のリスクを自 ら負い、収入を得るモデル。この場合には資金調達が必須です。資金調達ができない 場合は受託型でスタートしてお金を貯めるのもいいでしょう。資金が調達できるなら 、最初から自社リスク型で勝負するのもありだと思いますね。 ただ、ビジネスを大きく始めるか小さく始めるかで言えば、小さく始めた方が 100%良いですね。最初、経営について何も分かっていない状態で大きく始めるの は、絶対にやめるべきです。世の中で成功している会社で、起業前に考えたプランが 、そのまま変わらずに続いている会社は一社たりともありません。しかし、起業した 時はそれがずっと続くと思っているんです。それは後で跡形もなく消え去っていくも ので、3年後も同じプランでやれているということは絶対にないんです。そこで、最初 から大きくやろうとする人はお金をつぎ込んでしまっているから、プランを変更できないのです。
融資やスタートアップ向けのファンド、それらを組み合わせるなど、色々ですね。 資金調達するためにビジネスプランを考えます、という人もいるんですが、ビジネスプランが思いつかないならば、まず受託型で始めればいいでしょう。よくビジネスプランコンテストなどにで呼ばれるのですが、「起業はビジネスプランありき」だと思 っている人が、世の中には多すぎるなと感じます。実際には、ビジネスプランがなくても起業はできます。世の中に普通にあることを普通にやればいいだけで、新しいプランである必要はありません。今流行っているもののコピーで良いのです。ビジネスプランに凝る人はビジネスプランオタクであり、そのような人は起業家には向かないですね。ビジネスプランが優秀でも、やる人が優秀でなければ、それは確実にうまくいきません。しかし、ビジネスプランがだめでも、優秀な人がやれば上手くいきま す。結局、何をやるかが問題ではなくて、誰が誰とやるかが重要だと思います。