人の心を動かすモノをつくり続けていきたい
株式会社LIG 代表取締役社長 / 岩上貴洋
起業は大変なことがひたすら続きます。その中でも一番大きな挫折をしたのはLIGを立ち上げて2年目の時でした。10人ほどいた仲間達が全員辞めてしまい、会社には私1人しか居なくなってしまったことがあります。
当時、設立したばかりで「何をする会社なのか」について明確に決まっていなかったのです。その結果、社員同士で意見のすれ違いが起こりました。LIGの方向性とみんなの方向性に修正不可能なほど違いが出てしまったため、みんな会社を去ってしまったのです。
さすがにその時は脳裏に「起業を辞める」という選択肢がありましたね。でも、今でも起業を続けている理由は、起業家は「誰と働くか」を自分で決めることができるからです。
起業に対する想いは起業家によって様々だと思いますが、私の場合「自分の好きな人と自分の興味のある分野を一緒に創っていける」というのが一番の起業の魅力だと思っています。
バズらせることが目的というよりも、自分たちが楽しくて、その上で多くの人にも楽しんでもらえるような内容を作ろうとする想いの中から面白コンテンツが生まれています。
バズらせる要素はあったほうが良いですね。弊社の場合でも結果的にすごい効果を発揮してくれました。1度バズると今までよりも遥かに多くの人に自社のメディアを見てもらえるチャンスを作ることができます。メディア事業の難しいところは、どんなに優良なコンテンツを発信しても、ネット上での認知度を高めるためにはどうしても時間がかかることです。そのため、たった一つでも多くの人が情報をシェアしたくなるような面白記事を発信できれば、それがキッカケで自社のサービスや他の投稿記事に関心を寄せてくださるなど、多くの人が自社メディアのファンになってくれる可能性が生まれます。ただし、ネット上で受け入れられるような内容を生み出すのは簡単ではありません。正直ある程度のセンスも必要になると思います。誰でも簡単にバズらせることができればメディア運営に苦労したりしませんからね。
面白コンテンツに関しては、PRチームの3~4人で面白ネタを考えて発信しています。その他の真面目系なコンテンツは事業部ごとに分かれて考えています。基本的にすべての事業に本気で力を入れて運営を行っていますが、これはLIGの方針として多事業多拠点展開を意識している為です。
理由は主に2つです。 1つ目の理由は、会社経営を安定させるためです。社会の変化によって世の中から求められるものは変化するため、1つの事業に集中して取り組むだけでは世の中の変化についていくことは出来ません。常に会社経営を安定させる意味でも複数の事業を行うことが大切であると考えています。
2つ目の理由は、社員の望むキャリアプランにLIG自身が幅広く応えられるようにすることで、長く一緒に働ける環境を作るためです。社内には「今はWEBの仕事をしたいけど、将来はWEBとは関係ないこともやってみたい」という人もいます。もともとWEBディレクターだった社員が今ではシェアオフィス事業を行っていたり、WEBマーケティング担当の社員が今では長野でキノコを採りながら「LAMP」という宿舎を営んでもらったりしています。これらは全て重要なLIGの1つの事業であり、社員の要望を叶えてあげられるような会社創りを今後もしていきたいと考えています。LIGが好きで入社してくれた大切な社員達とずっと一緒にいたいという気持ちがありますからね。