Know HowよりもKnow What
株式会社STANDING OVATION 代表取締役CEO/荻田 芳宏
早稲田大学卒業後、1999年に株式会社博報堂に入社。事業プロデュース局にてモーターショーや愛知万博などのイベントプロデュースやプロモーション企画を経て、キャスティング局ミュージックエンタテインメント部では、アーティストやタレントの広告キャスティング、CM音楽タイアップ等を担当。2007年、「魔法のiらんど」役員陣がスピンアウトした株式会社フューチャースコープの立ち上げに参画。モバイルコンテンツサービスのプロデューサーを務め、カテゴリーTOPの月間有料モバイルサイトに育てる。その後、ブランド戦略部長を経て、取締役COO(新規事業管掌)就任。スマホアプリ事業やソーシャルゲーム事業などを立ち上げる。2014年1月、株式会社STANDING OVATIONを設立、代表取締役CEOに就任。
正直、特別に軸などがあったわけではなく、狭い視野の中で、飽きっぽい性格でも楽しく仕事ができて、刺激があるところを探した結果、博報堂に決めました。ミーハーなのもありましたね(笑)当時はまだベンチャーや外資も選択肢としてあまりなく、自分の中でそんなに選択肢がありませんでした。目標を決めたら、約2ヶ月で短期間に集中して就活に取り組みました。就職活動は一部のすごく優秀な人を除いて、そんなに差はないはずなんです。評価されるかされないかは就活を始める早さや意識の高さ、準備によって差がでると思い、先んじて準備をしていました。具体的には自らアポイントメントを取って、広告業界のOBを50名近く訪問しました。博報堂の志望理由を述べる際にも、実際に自分でOBと会ってそこから考えた志望理由はやはり説得力が強いですし、OB訪問も面接だと思えばフィードバックがもらえるので、より良い物が出来上がりました。アポをとるのは大変でしたが、そこも含め、結果的に行動力として評価されることにもなりました。
いえ、ぐうたらでした(笑)今と比べてインターン制度もまだ普及していなくて、学部的にも就活に危機感を持つ雰囲気ではなかったんです。学生時代から起業を考えていたわけでもなく、楽しくて興味のわく仕事を見つけたいっていう安易な入り口でした。ただ、「やる」と決めたことは「先んじてやらないと」っていう危機感は持っていたので、そこに関しては情報収集や行動を起こしていました。あとは、テニスのインストラクターをしていました。そこで限られた時間と制約の中で成果を出すマネージメント力を学べたのは貴重な経験でした。みんな経験に優劣を付けたがるんですが、僕は優劣よりもその経験をいかにオリジナリティを持って語れるかが重要だと思います。自分のオリジナルな経験から、自分ならではの視点での発見を伝えることが強みになると思っています。
元々エンタメ業界に興味があって、やってみたいという思いがありました。そんななか、古くからの仲間が次々と独立して成功しているのを目の当たりにするようになって、正直「悔しい」という思いがありました。ただ、「悔しい」と思っていてもしょうがないので、飛び出さないとと思い、これまでの経験を元にモバイルエンタメサービスをしたいと思うようになりました。いきなり起業出来るとは思わなかったので、モバイルインターネットビジネスでアーリーステージかつ企業に必要な「人・モノ・金」が揃っていた株式会社フューチャースコープに参画、最終的にはCOOとして働きました。しかし、COOといっても親会社からすれば中間管理職のようなもので、オーナーシップを発揮できないジレンマを感じるようになりました。また、僕は影響力を持って世の中にイノベーティブな変化を起こしたり、新しい文化を作ることに魅力を感じていたのですが、そこがグループの方針とずれてきたこともあり、スタートアップの流れに乗り昨年末に辞職、今年の年始に現在の会社を立ち上げました。