恩返ししたい
シンプルプランニング / 菊池 敦子
主な業務内容としては書類の整理です。法人(小規模)と個人の両方を扱っています。
大事な書類やその他の書類でも一定のルールに従って整理しなければ、出したい時にすぐに出せなかったりします。
特に企業の場合は、書類に関わる全ての人で整理のルールを作り、遵守することが必要になってきます。表面的にキレイに整理されていても、「個人個人でキレイにしなさい」というルールの上に成り立っている状況は、トータル・ファイリングを導入している環境とはいいません。
書類を一斉に整理する時期を、最低でも年に一回設け、それを一定の基準に従って整理していくというサイクルを継続することが必要になります。現在多くの上場企業ではJ-SOX法の施行で、四半期ごとに「内部統制報告書」や「確認書」などの提出が義務づけられたこともあり、トータル・ファイリングを導入しているところが増えたと思いますが、小さい企業(特に立ち上げて数年の会社)ではそこまでの規制はないため、それを導入するための時間やコストがかかる方がネックになって、なかなか整理ができないのが現状です。
でもこれは、私が大手銀行の役員だった方とお話をさせて頂いた時に伺ったお話ですが、実は銀行も“企業の中の整理状況”は意識して見ていることが多いそうです。なぜかというと、多くの上場企業の規制も熟知しており、融資という形で経営状況を見ていて、書類整理ができていないところは上場したいと思っていたとしても物理的に難しいだろうという事ご存じだからなのでしょう。
たとえ上場できたとしても、監査が入れば問題が露呈することを知っているのです。「整理もできていない企業は、経営レベルも同程度」とのこと。書類や物の整理ができていないような会社は、同じ資本レベルや経営状態であっても、場合によっては融資額や返済期限などに差が出ることもあるとおっしゃっていました。この事からもわかるとおり、「たかが書類整理」と侮れないのです。
書類というのは全ての仕事や個人に付き纏うことですから、みなさんの書類整理にルールを決めて、管理ができる環境づくりをお手伝いをさせていただくのが今の業務内容です。
人は他人から指示された事を、本気でやろうとはなかなか思わないですよね。 ですので書類整理をしようとしている方々に“気づき”を与えることによって、意識改革をしていただけるようにすることです。特に企業では、トップの方のファイリングに対する理解や位置付けによって、その完成度は全く違ってきてしまいます。担当者の方に任せているだけでは、トータル・ファイリング・システムの導入、構築、継続は上手く回りません。会社が成長したり継続するために書類整理は絶対に必要なことですから、トップの方にまず理解して頂き、社員の方にも書類整理の重要性を認識してもらう事にはこだわっています。 「書類整理は頭の整理」であり、人任せでは出来ない事を知っていただき、経営陣の方々が業務の一環として率先してファイリングを導入していく環境を作っていただければと願っています。会社の規模が大きくなりすぎての導入は、時間もコストも大幅にかかります。成長し始めた小さい規模のうちに導入される事こそ、今後の会社の成長を土台から強固にするものと思います。
近い所では、学生さんを対象にファイリングを伝えていきたいと思っています。
学生さんでも就職活動を始めたりすると、大事な書類や企業案内の書類などがたくさん貯まって来ますよね。
それらをファイリング手法で整理するという、会社に入る前の就職活動中に是非身に付けて欲しいと思います。就職前にファイリングの知識と経験を持っていれば、書類やモノを探したりする無駄な時間が減り、本来の就職活動に力を注げる上、就職した後にもスムーズに仕事ができる環境を作る事が出来るようになりますから、入社した後も絶対同期と差が着くはずです。
私がやっている活動やセミナーがキッカケで身の回りの書類整理に対する意識が変わってもらえれば嬉しいです。
私自身がもっと早い時期に教えてもらっていたら良かったのに!と思っている事を3つご紹介します。
まずは、物の見方や価値観を、身内や仲間内だけで決めないようにして欲しいと思います。学生時代はどうしても、仲間内だけの価値観が世界の価値観のように思ったりしてしまいますよね。特に学生の間は、先輩と行っても4〜5歳位の差しかないと思います。ですが、世の中には、もっとたくさん経験を積まれている素晴らしい方がたくさんいます。
一見華やかに見える、「肩書が素晴らしい人」が「本当の師」とは限りません。ですから、身近にいるおばあちゃんや、おじいちゃんなどに若い頃の話を聞くなど、幅広い価値観を知って欲しいと思います。
経歴だとか語学が堪能な方だけでなく、身近な人から色々な人の価値観を学ぶことは起業を志す上でとても大切なことだと思います。
それから、社会常識を持って欲しいと思いますね。私は若い方とも名刺交換をさせて頂くこともあるのですが、勝手にメーリングリストに登録されて必要としていないメールがジャンジャン送られてきたり、DMをガンガン送ってこられたりすると、正直びっくりしてしまいます。
自分が良かれと思ってやったことでも、相手は迷惑に感じる場合もあります。名刺交換した人がすぐ仲間と思い込むのは、学生認識であり、常識を疑われかねません。もし自分がメルマガやDMを送りたい、親しくなりたいと思った時は、一言事前に相手に確認を取るなど、小さな気遣いができるようになって欲しいと思います。
最後になりますが、自分が起業しようとしている事やその営業だけでなく、総務・労務・経理の業務内容は最低限の事でいいですから学んでおいた方がいいと思います。
私のオススメの本で、「小さい会社の総務、労務、経理」(株式会社西東社:\1,300)という本です。ここに載っている事は、起業したら全部を一人でやらなければなりません。会社を経営していく上で必要最低限の基本的な知識は、学生のうち、起業する前から学んでおいた方が、後で苦労しなくて済むと思います。読みやすいですし、わかりやすい本ですから、是非お手にとって見てみてください。